あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。1800本余りの映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。

「十三人の刺客」(1963年)

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1963年 日本 125分
監督:工藤栄一
出演:片岡千恵蔵、 内田良平、 西村晃、 嵐寛十郎

集団チャンバラ劇のオリジナル版。 ★★★

三池崇史監督がリメイクした「十三の刺客」が楽しめたので、評判の高いオリジナルも鑑賞。
なるほど、好くできている。
リメイクが成功したのは、このオリジナルの完成度の高さに拠るところもあるのではないだろうか。

それほどに大筋はよく似ている。
将軍の弟であることを嵩にきて傍若無人なふるまいの明石藩主。
こんな人物が老中になるなんてとんでもないと、抹殺すべく集められた12人の刺客と飛び入り参加の計13人。
かたや、いかに暴君とはいえ主君を守るのが武士の本務と、必死に守ろうとする武士たち。
この両者の集団抗争時代劇。

SMAP稲垣吾郎が怪演だった暴君役は、この頃には悪殿役で定評のあった管貫太郎。
一見ひ弱に見えるのに考えがとことん捻れているところが、いかにも上流子弟の我が儘息子という感じ。
権力を持っているだけに、こういう人物は本当に困るんだよなあ。

襲撃の場所となる宿場町を丸ごと要塞に作り替えてしまう、というところがこの映画の売り。
この映画の敵は50数人。約4倍の敵ということで、現実味がある。
橋を落として出られなくした町を迷路のように作り替え、敵を翻弄する。
抗争場面は約30分。当時としては周囲もびっくりの長~いチャンバラ場面だったわけだ。
迫力、迫力。

主役に片岡千惠蔵。その相談役にさすがの貫禄の嵐勘十郎。う~む、東映時代劇だ。
腕の立つ浪人に、後の黄門様、西村晃。ひとり鍛錬をしている時は強そうだったのに、いざ抗争となると結構あたふたとしている。
総じて工藤栄一の描き方は、劇画のような物語りながら登場人物には人間味があった。

こういった物語では敵が重要。
悪主人を守ろうとするのは内田良平。彼が物語をぴしっと決めていた。

宿場町の若い衆に白馬童子の山城新吾。
それにその恋人に後の緋牡丹博徒お竜の藤純子。さすがに初々しくて綺麗。娘の寺島しのぶより綺麗なのではないかなあ。
(こういう昔の映画では、あ、こんな人が出ているというのを見つけるのも楽しかったりする。)

三池監督のリメイク版も楽しめたが、このオリジナル版は今見ても充分に楽しめる。
同じ工藤栄一の似たような設定の「十一人の侍」よりも、こちらが上だったな。