2012年 韓国 131分
監督:チュ・チャンミン
出演:イ・ビョンホン
韓国歴史もの。 ★★☆
韓国映画といえば、最近はヴァイオレンスもので突出している作品に惹かれている。
しかし、たまには心楽しくなるような韓国映画でも、ということでこの作品(笑)。
この映画のモデルとなった朝鮮王朝の15代目の王・光海君は実在の人物とのこと。
暴君として知られているらしいが、そんなに暴君でもなかったという再評価の動きもあるようだ。
それはさておき。
暗殺を怖れる光海君は自分とうり二つの影武者を捜し出させる。
そして、毒に倒れた光海君が治るまでの2週間、道化師だった男が王の身代わりを務めることとなる。
影武者は本来はただの操り人形。
その場合は、当然ながら実権はあくまでも本物の王が握っているわけだが、本物の王が倒れてしまったという設定での面白さは、実権までもを影武者が持ってしまうところにある。
そして、身代わりであることがばれないかという、ちょっと滑稽なハラハラ感も楽しむことができる。
主演は、韓国男優でただ独り名前を知っているイ・ビョンホン。
(あ、もう一人いた。「冬ソナ」のヨン様・・・(笑))
イ・ビョンホンは鑑賞した数少ない韓国ドラマ「オール・イン」で知った。この人、なかなか好いんじゃないの。
最近はハリウッドでも、「GIジョー」や「RED」で頑張っている。
影武者がいつのまにか本物よりも活躍してしまう、という設定は、以前にも何かで観たことがある。何だった?
権力を正しく使えば、こんな良いこともできるんだよ。
権力に長いこと慣れきってしまうと、ついつい暗愚なことをしてしまいがちになるんだよ。
影武者を仕立てて操ろうとしていた側近(この人がクソがつくほどに真面目な人物であるところが面白かった)も、次第に影武者本人に惹かれていく。
(本物の王が毒から治って復帰するよりも、このまま影武者が王を続ける方が良いんじゃないの?と、あの側近は考えなかっただろうか? 汗)
気楽に楽しめる歴史エンタメ作品。
最後に用済みとなった影武者がどうなるのか心配になったが、そこは映画、ハッピーエンドで良かった。
バイオレンスたっぷりのドロドロの韓国映画のようにはならなかった(汗)。良かった。