あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「白頭山大噴火」 (2019年) 北朝鮮から核弾頭を盗んで・・・

2019年 韓国 128分
監督:イ・ヘジュン
出演:ハ・ジョンウ、 イ・ビョンホン、 マ・ドンソク

噴火を阻止しろ。 ★★☆

 

白頭山というのは中国との国境近くにある活火山とのこと。
もしこれが噴火したりすれば、日本で富士山が噴火する以上の大災害になるらしい。
タイトルからは、この白頭山が噴火して起きる一大パニック映画かと思っていた。
違った。
この映画はその噴火を阻止するアクションものっだった。

 

白頭山でこれまでに観測されなかった規模の噴火が発生した。
ソウルではビルが崩壊し、漢江で陸橋が崩壊し、政府も国民も大慌て。
そのうえ、白頭山の権威であるマ・ドンソク扮する教授は、75時間以内に朝鮮半島を崩壊させる規模の大噴火が起こると予測する。
えっ、朝鮮半島が全滅する? どうする?

 

大噴火を抑えるための唯一の方法は、人工的な爆発を起こして火山内部の圧を抜くこと。
しかし、それには白頭山の近くで核爆発をさせる必要がある。
どうする?

 

ということで、北朝鮮保有しているICBMから核弾頭を盗みだす作戦が発動する。
しかし、この計画、それこそ”ミッション・インポッシブル”なのだ。
まずは元・北朝鮮工作員イ・ビョンホン接触して、なんとか核弾頭のありかを突き止める。
核弾頭を盗み出せたら、白頭山の近くの廃坑の地底に運び、爆発させる、のだ。
大丈夫か、こんな計画。上手くいくのか。

 

計画の最初から北朝鮮に侵入した戦闘部隊が全滅してしまう。
一緒についていった爆発物処理班に計画を遂行せよとの本部命令が来る。
そんなあ、我々は戦闘部隊じゃなくて技術屋ですよ。
隊長になってしまったハ・ジョンウはお人好し。何とか任務を遂行しようとするのだが。

 

韓国にとって北朝鮮はもちろん危険な隣人。そこから核を盗むなんて・・・。
もし肥満体・刈り上げ髪型のあの人が知ったらどんなに怒ることか。
そして核爆発を起こすのは中国との国境に近い場所。
何かにつけて唯我独尊・世界中心我が国の中国が黙っているはずがない。
おまけに計画を知ったアメリカは、せっかく非核化合意をしたのに核爆発をおこなうなんて許さん、と邪魔をしてくる。
そりゃ、白頭山が噴火してもアメリカは被害ないものね。
こう考えると、何かあった時にいろいろな国際情勢をふまえなくてはならないのは大変なこと。

 

さて物語。対立しながらも一緒に計画をすすめていくハ・ジョンウとイ・ビョンホン
イ・ビョンホンが結構ツンデレ的なところを見せて、好い役どころだった。
しかし彼はもともと二重スパイをしていたような人物。いつ、また北朝鮮側に寝返るか判らない。
ハラハラ、ドキドキ。

 

カー・チェイスもあったり、銃撃戦もあったりと、飽きる暇はないほどに次から次へと展開する。
さすがはエンタメ映画の韓国だ。
そしてこの手の映画では、「アルマゲドン」でもそうだったように、身を捧げる者も出てくるのだ。
最後まで緊張昂ぶりの映画でした。

 

最後にないものねだり。
マ・ドンソク博士が途中から作戦に参加してきて、あわやという時に鉄拳をふるう場面を期待していたのだがなあ。
そんな展開は無し。残念。