2000年 アメリカ
監督:ジョナサン・モストウ
出演:マシュー・マコノヒー、 ハーヴェイ・カイテル
第二次世界大戦の潜水艦もの。 ★★★
故障したドイツ軍潜水艦U-571から暗号解読機“エニグマ”の奪取の極秘指令を受けたアメリカ軍潜水艦S-33。
嵐の中で副長(マシュー・マコーノヒー)ら奇襲部隊はU-571にたどり着くのだが、戻るべきS-33が沈没してしまう。さあ、どうしよう?
漫画「沈黙の艦隊」を読んで以来、潜水艦ものが好きになった。
だから、当然ながら圧潰深度へ潜らなければならない緊迫感とか、いかに敵の動きの裏をかいて魚雷発射位置に自鑑をもっていくか、といった、非常に単純なアクションものを期待してしまう。
で、あの潜水艦ものの名作と言われる「Uボート」は、私には駄目だった。真剣すぎて、重すぎた。
で、この作品は十分に楽しむことができた。
内容は、半人前だった副長がやむを得ず艦を指揮しているうちに成長していくという側面も見せている。
マコノヒーの、どこかにおびえを必死に我慢しているような真剣な表情がよかった。
チーフという、マコノヒーをサポートする役柄にハーヴェイ・カイテルが扮していたのだが、これが好演。彼は本当によい役者だ。
当然のこととして戦争が背景にあり、アメリカは正義、ドイツは悪者という、ちょっとどうかなあと言うステロタイプな描き方をしており、これに関しては不満が残った。
暗号解読器のエニグマというのは、史実にも登場する機械とのこと。
あまり難しいことは考えず(政治的なこととか)に、ただ潜水艦を舞台にしたアクションを楽しむと言う目的で観れば、合格点です。