あきりんの映画生活

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「モリーズ・ゲーム」 (2017年)

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2017年 アメリカ 140分
監督:アーロン・ソーキン
出演:ジェシカ・ジャスティン、 ケビン・コスナー

闇ポーカーの女元締め。 ★★★☆

 

ジェシカ・チャステインは「女神の見えざる手」では不屈のロビイストを演じていた。
自分の信念(目的?)のためには手段を選ばずにびしびしと行動していく主人公だった。
この作品でもチャステインはびしびしと行動していく。

 

モリージェシカ・チャステイン)はオリンピック代表になろうかという女子モーグルのトップ選手だった。
しかしコースに飛びでていた小さな木の根のせいで重傷を負い、選手生命も絶たれてしまう。こんな不運な目に遭うなんて!
すべてを失い、普通の人はそこでくじける。しかしモリーは違ったのだ。

 

この物語は実話に基づいているというので驚く。
こんなに人生を大きく変えて生きた人が実際にいるんだ。

 

することを見失ったモリーは、大金持ちのセレブだけが遊ぶ非合法のポーカー・ゲーム運営の手伝いをするようになる。
非合法な仕事に手を染めるというのも、普通の人はなかなかおこなわない。
モリーの神経はどこか普通とは違っているよなあ。これ実話、ね。

 

違法賭博運営の方法を身に着けたモリーは、やがて自ら地下カジノの運営に乗り出す。
私情は挿まない、男女の関係なんか持ち込まない。
びしっとものごとを決めて、びしっとおこなっていく。
冷酷なまでにビジネスとしておこなっていく女性を、ジェシカ・チャステインが好演。
(カメラの角度によってはアンジー姐さんを思わせる雰囲気も持っていた)

 

モリーが仕切っているのはポーカー・ゲーム。
一口にポーカーといってもいろいろなルールがあるらしい。それを知っていればもっと楽しめたかもしれないが、ま、そのあたりは大丈夫だった。

 

ロサンゼルスやニューヨークで闇カジノの胴元として成功していた彼女だったが、FBIに資産を没収されてしまう。
そして自叙伝を出した2年後に彼女はFBIに告訴されてしまう。
お前、手数料を取っていただろ、それは違法行為だ、自叙伝に出てくる参加セレブの名前を白状すれば許してやるよ。

 

これは困った。客のプライバシーを明かさないという信念を貫くか、罪を逃れるか・・・。
そこでモリーが相談した弁護士役にイドリス・エルバ
始めは、違法カジノの元締めの弁護なんて、と渋っていたのだが、やる気になったらとても有能な好い人だった。
彼女のために熱弁をふるってくれる。

 

家族関係も出てくる。
厳しいしつけをしてきた父親役にケビン・コスナー
彼女が無意識に反発してきた父親だったが、幼い頃からの父親像に立ち向かうためにおまえはこんな道を歩んでしまった、許してくれ、という父親。
3年分のカウンセリングの場面はじーんと来るものがあった。
ケビン・コスナーも父親役をやると好いよなあ(スーパーマンの父親とか)。

 

(以下、最終場面へ)

 

父親との確執がなくなってモリーはFBIの司法取引を拒否することにする。
私は私なんだっ!
そして、最後にモリーに出された判決。
そんな判決もあるのかと思ったが、いやいや人情味のある判決でよかったねえ。

 

かなり長尺の映画ですが、ドラマ性が高いので退屈することもなく観ることができる。
見終わったあともほっとした気持ちになれる。
それに、大きく胸元が開いたドレスや洋服ばかりのチャステインなので、しっかりとその魅力も楽しめました(嬉)。