あきりんの映画生活

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「天地創造」 (1966年)

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1966年 アメリカ 175分
監督:ジョン・ヒューストン
出演:ジョン・ヒューストン、 ジョージ・C・スコット、 エバ・ガードナー

聖書の物語。 ★★

 

真ん中に「休憩」が入る3時間の超大作、
神が天地を作った第1日目からの聖書に書かれている物語が実写として展開する。
断片的にしか知らなかった事が、ああ、こういう順番で起こったんだ、とあらためて教養を身につけた感じなになる(汗)。

 

天地が作られて、神が自分に似せて作った最初の人類、アダムとイブ。
蛇に勧められて禁断の木の実を口にしたアダムとイブは、知恵を得た代わりに楽園を追放される。
蛇はそそのかした罰として地を這う運命を与えられ、女性は陣痛の苦しみを背負わされる。

 

そのあとは、ノアの箱船カインとアベルバベルの塔、ソドムとゴモラの滅亡などが展開していく。
もちろんCGなんてなかった時代の映画。その画面には驚く。
ノアの方舟なんて本当にあの大きさの方舟を作ったのだろうし、動物たちもどうやって撮ったのだろうと不思議に思うほどの映像だった。
バベルの塔もすごい。塔の最上層から見下ろす地上の光景など、これもどうやったのだ?と。

 

映画は叙事詩的であり、いってみれば聖書の出来事の羅列である。
だからそれほどの盛り上がりがあるというわけではない。
しかし、きちんとしているので退屈するというようなことはなかった。

 

後半はアブラ(ハ)ムとサラ(イ)の物語。
このあたりまで来ると、単なる物語ではなく、かなり宗教的な考え方があらわれて来る。
息子を犠牲にする考え方など、無宗教の私にはその内容の切実さはよく判らなかった。
信仰を確かめられる行為としても、本当にそれをしようとする信仰って何なのだ?

 

音楽は黛敏郎だった。重厚な曲が映画のないようにはよく合っていた。

 

映画を楽しむというよりは、教養として、学校の視聴覚教室で見せられた映画のような感じ。
確かに長かったが、一度は観ておいていい映画かも知れない。
それにしても(信者の人には怒られそうだが)、神様って気まぐれで人間に意地悪をしすぎるのではないかい?