あきりんの映画生活

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「ドニー・ダーコ」 (2001年)

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2001年 アメリカ 113分
監督:リチャード・ケリー
出演:ジェイク・ギレンホール、 ジェナ・マローン、 ドリュー・バリモア

これも不条理映画? ★★★

 

不思議系映画と聞いていたこの作品、果たしてどんなものだろうかと期待して鑑賞。
とこれは不条理映画ではなくて、実はパラレル・ワールドのようなSF映画だった。
う~ん、なるほど。

 

高校生のドニー・ダーコジェイク・ギレンホール)は精神が不安定で、定期的に医師のカウンセリングを受けていた。
ある晩、奇妙な声に導かれて外を彷徨った彼は、フランクという名の銀色のウサギから「世界の終わりまであと28日と6時間と42分12秒」と告げられる。
なんだ、このウサギは?

 

そして、翌朝、ドニーが家に戻ると、ジェット機から落下したエンジンが彼の家の部屋を直撃していた。
もしドニーが家にいたら死んでいるところであり、九死に一生を得たということになるのだが・・・。

 

ジェイク・ギレンホールが若い。18年前の映画だから無理もないか。
しかしこの頃から精神的に尋常ではない役柄はとても上手かったのだな。

 

銀色のウサギは妙に作り物めいていて、不気味。
ドニーだけに見えるということは、彼の心が生みだしているのだろうということは容易に想像がつく。
しかし、このウサギは何のために出現した?
銀色のウサギに導かれるままに、ドニーは学校を水浸し事件にしたり、放火事件を起こしたりする。
おいおい。

 

しかし、水浸し事件で休校になったことで、ドニーはグレッチェンという彼女ができる。
放火事件が起こったことによりにより、カリスマ教師が実は児童ポルノに関わっていたことが明るみに出る。
さらにその事件の影響でドニーの母親はある行事の引率に行くことになる。
こうして、ウサギの指示で行ったドニーの行為が次々に波紋を広げていく。

 

(以下、ネタバレ)

 

そしてそして、ウサギが予言した”世界の終わりのとき”に、恋人は事故で死に、母親と妹も飛行機事故で死んでしまう事になる。
しかも、恋人を轢いてしまったのは、ウサギの仮面を付けた実在のフランクではないか。
これはどういうことなんだ?

 

不思議系不条理映画かと思っていたが、違った。
これは時間を元へ戻して、パラレルに存在する別次元の世界から元の世界へ戻る物語だったのだ。

 

ドニーは恋人と母、妹の命を救うために落ちるのは飛行機ではなくエンジンだけとして自分が死んでいく。
つまり、エンジンだけが落下して自分が死ぬ世界にすることによって、他の人は生きている世界にしたわけだ。
当然その世界ではグレッチェンは、最後の場面のように、ドニーのことなど知らないわけだ。
なるほどね。

 

一度観ただけでは、とてもこのカラクリは理解できないだろう。
私も、ネットの解説記事を読んで、ああ、そういうことだったのかと理解した(つもりになった)部分が多々ある。

 

ドリュー・バリモアが脚本に惹かれてプロデュースをしている。
もう一度見直してみるかな。