あきりんの映画生活

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「ネバダ・スミス」 (1966年)

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1966年 アメリカ 132分
監督:ヘンリー・ハサウェイ
出演:スティーブ・マックィーン、 ブライアン・キース、 スザンヌ・プレシェット

復讐西部劇。 ★★★

 

ポール・ニューマンを観たので、次にスティーブ・マックィーンを。
この映画は「大脱走」の3年後、「ブリット」の2年前のものである。
彼の最盛期の作品のひとつと言えるのではないだろうか。

 

白人の父とインディアンの母の間に生まれたマックス(スティーブ・マックィーン)は田舎でのびのびと育っていた。
しかしある日、両親は3人の殺し屋ジェシ、ビル、トムに殺されてしまう。
おのれっ、この仇は必ずとるぞ。マックスは1挺のライフルと共に3人に復讐するための旅に出る。

 

この映画のときマックィーンは36歳だったが、映画のなかでは初めは坊やと呼ばれている。
とてもそうは見えないのだが、両親が殺されたときにマックスは16歳だったという設定になっている。
ちょっと無理があったのではないかい(苦笑)。

 

それはさておき。
マックスは、町から町へと流れ歩く鉄砲鍛冶のジョナス(ブライアン・キース)にめぐり会う。
何も知らないただの少年だったマックスに、銃の扱い方から人生訓まで、様々なことを教えてくれる。
このジョナスが男気のある好人物だった。
マックスの恩人とでもいうべき人物で、彼との出会いがマックスのその後を作ってくれている。
よし、これでお前も一人前だ。後は自分でしっかりやれよ。

 

ある町で仇の1人ジェシを見つけたマックスは、激しい闘いの末に彼を倒す。
ナイフで最初のターゲットを倒すのはなかなかよかった。
マックスも大怪我を負ったのだが、彼は一人のインディアン娘に助けてもらう。
この映画は復讐譚なのだが、マックスが旅をしていろいろな人に出会い、次第に成長していく話でもあるのだ。

 

やがてマックスは、2人目の仇のビルが服役中であることを知る。
それなら俺も、とマックスは銀行強盗をたくらみわざと捕まる。
そして刑務所でビルに近づいたマックスは、彼ををそそのかして一緒に脱獄する。
だからといって、トンネルを掘ったり派手にオートバイで柵を乗り越えたりはしないよ(苦笑)。

 

毒蛇もいるような密林のなかの河を、静かに小舟で逃げるのである。
あたりの地理に詳しい娘(スザンヌ・プレシェット)が助けてくれる。

 

このように、マックスはやたらに女性にもてるのだ(笑)。
ここでも美女に助けられて逃げのびるのだが、その彼女は毒蛇にかまれて死んでしまうのだ。ありゃあ。

 

このように、物語はとても変化に富んだ展開をみせてくれる。
もう、人生のロード・ムービーである。

 

それからも何年かが経ち、ネバダ・スミスと呼ばれるようになっていたマックスは、遂に3人目の仇トムを探し当てる。
俺が誰だか判るか? そうだ、お前たちに酷い目にあわされたあの父母の息子だっ!
 

こうして、当初の思惑とは少し異なる形で過去の清算をマックスは終える。
そして、その気になったらまともな仕事を世話してやる、と彼に言ってくれていたジョナスを探しに行くのである。
おお、どこまでもジョナスは男気のある好い奴だな。

 

マックスは、3人の仇とはそれぞれ異なるシチュエーションで対峙する。
だから、まるで大河ドラマを見たかのように長大な物語を見た気分になる。
それに、マックスのこれからも明るいようで、さっぱりしたエンディングが好かった。