1974年 アメリカ 92分
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:ポール・ウィリアムズ、 ジェシカ・パーカー
ブライアンデ・パルマは好きな監督なのだが、その作品の傑作、駄作の格差が激しい気がする。
好みにはまったときはすごく好いんだけれどねえ。
結論から言うと、この作品は駄目だった。世評はかなり好いようなのだ・・・。
主人公は、自分の曲を盗作された上に無実の罪まで着せられた青年音楽家ウィンスロー(ポール・ウィリアムズ)。
刑務所を脱走した彼は、レコードのプレス工場で顔半分を押しつぶされ、醜い顔になり、声まで失う。
仮面で顔を隠した彼は、恋する女性のために、劇場の屋根裏で作曲を続ける……。
これまでにも幾度も映画化されている「オペラ座の怪人」。
これをベースにして、ファウストの悪魔物語も絡ませて、デ・パルマが独特の物語に仕上げている。
おまけに劇中にロックをふんだんに取り入れて、ミュージカルぽい雰囲気も出している。
ほとんどロックを聴かない私には、これが冗長で退屈だった。(汗)
ウインスローの作った曲を横取りし、彼の恋人のフェニックスまでもいいように利用する悪役スワン。
実は彼は永遠の若さと引き換えに悪魔に魂を売っていた。
すごい設定だなあ。
フェニックスの代わりにスワンが採用した歌手が下品な感じのオカマ・ロックシンガー。
一説では、これはクイーンのフレディ・マーキュリーを模していると。
いくらなんでも、それはフレディに失礼ではないかい。
そして、声を失ったウインスローが発声のために喉のあたりに取り付けた機械。
おお、これはダースベイダー卿ではないか。
ちなみに、「スター・ウォーズ」の第1作は、この作人の3年後の1977年となっている。
この映画を参考にした? まさか・・・。
物語は悲劇で終わっていく。
デ・パルマらしい、やりたいようにやってみたぜという破天荒なものに仕上がっていた。
しかし、私には合わなかった。残念。
ロック好きの方だったら、はまるのでは?