
2018年 102分 アメリカ
監督:ローソン・マーシャル・サーバー
出演:ドウェイン・ジョンソン、 ネーブ・キャンベル
筋肉無双が家族のために頑張る。 ★★☆
はじめにこの映画を観る人への忠告を一つ。
それは、楽しく観るためにはどんな展開になっても文句を言わない、ということ。
それさえ心がければ、そりゃもう、ありゃあ、うへぇ、と楽しむことができる(笑)。
主人公は(東洋のマ・ドンソクと並ぶ)アメリカの筋肉無双のドウェイ・ジョンソン、通称ロック様。
その腕っ節たるや並ぶものなし。
ただし本作では片足が義足というハンディキャップもついている。でも、そんなの関係ねえと暴れまくるのだが。
舞台は香港の超高層ビル。それも並ではない、なんと1000メートル近い超高層ビル。
そのビルで悪人たちが火災を起こす。実験的に入居していたロック様の家族がそのビルの高層階に取り残される。
一人で悪人たちと戦いながら炎のなかから家族を救いだすぞ!
という設定から誰でも思い浮かべるのは、「ダイハード」や「タワーリングインフェルノ」。
それに途中では空中大ジャンプや高層ビル壁面張り付きなどのトム・クルーズばりのハラハラ場面もある。
臆面もない傑作映画のいいとこ取りで楽しませてくれるのだよ。
ここまでやってくれるのなら、ご都合主義も大目に見よう、アクション・エンタメ映画のお手本なのだよ。
CGで描かれた香港夜景にそびえる摩天楼の情景には圧倒される。
ここまでの映像が作れるのか(「タワリング・インフェルノ」の時代では考えも出来なかったようなことだよな)。
ロック様は高層階に閉じこめられた家族を助け出すために、なんと、めちゃくちゃ高いクレーンの腕を伝ってビルに入ろうとする。
しかも、クレーンの腕が届かないので、その先にぶら下がっている鎖を揺すぶってビルへ引っかけるのだよ。すごいね。
面白いのは、ビル火災に集まった地上の群衆がロック様の活躍を固唾をのんで見守っているところ。
もちろんロック様の壁面へばりつき移動の時も、群衆は皆息をこらして見守っているのだよ。
小技も効かせている。
冒頭で、奥さんが不調になったスマホについてロック様にどうしたら好い?と尋ねる。
ロック様は、一度電源を切って再起動すればたいていは治るさ、と答える。
そして物語の大詰め。炎に巻き込まれそうになっているロック様と娘。
ビルの外へ避難できていた奥さんがビルの自動消火装置を作動させようとするがうまくいかない。
と、奥さんが一度電源を切って再起動をすると、見事に間一髪で消火装置が働き出したのである。
なにも考えずに楽しめる映画です。
誰だ、みんなパクリじゃん、などと言っているのは・・・。