1979年 アメリカ 102分
監督:スティーヴ・カーヴァー
出演:リー・メジャース、 ジェニファー・オニール
ガイアの夜明け・高層建築編。 ★★☆
およそ40年前の映画。
あの頃は本当に真面目にエンタメ映画を作っていたんだなあと、あらためて思えてくるような作品。
物語は単純明快。
高層ビル建築会社の社長(ジョージ・ケネディ)が若者を助けようとして転落死ししてしまう。
契約の期日までに鉄骨構造の高層ビルの骨組みを関せさせなければならない。
会社経営を引き継いだ娘キャス(ジェニファー・オニール)は、各地に散らばっていた腕利きの職人を集めてなんとかビルを完成させようとする。
私は高所恐怖症なので、命綱もなしに鉄骨をよじ登ったり、狭い鉄骨の上を歩いたりなんて・・・失神して墜落してしまいそう。
しかし、このポスターの惹き文句、”あなたも恐怖の墜落死を体験する”というのは、映画の宣伝どころを誤っているとしか思えない。
そうではなくて、これはプロ根性に徹した熱い男たちの物語なのだ。
キャスが現場監督にすえたのがマイク(リー・メジャース)。
彼は昔の仲間を集めて仕事をこなしていく。
クレーン操作のプロも入れば、火薬のプロもいる。
みんな平気で超高層で鉄骨の柱をよじ登り、渡された鉄骨をひょいひょいと歩く。うへえ。
もちろん悪役も登場する。
組み立て材料である鉄骨のトラック輸送を受け持っている叔父。
彼はあの手この手で邪魔をして、なんとか作業を遅らそうと画策したりする。
登場する俳優はジョージ・ケネディを除いては知らない人ばかりだった。
ヒロインのキャス役のジェニファー・オニールがなかなかにきれいで、そんな無防備な衣装で(荒くれ)男たちの中へ入っていって大丈夫かいなと思わせてくれた(汗)。
もちろん健康そのもののお色気ですよ。
悪役の妨害と闘って、仲間の死亡事故もあったりして、突貫工事の仕事はつづく。
果たして期日までに鉄骨組み立ては完成するのか。
最後の作戦はアッという言わせたかったのだろうけれども、まあ、予想はつく作戦だったな(苦笑)。
好い意味で少し時代を感じさせる、良心的なエンタメ作品である。
ちなみに原題は”スチール”である。
エンドロールで献辞が出る。映画冒頭で墜落死するジョージ・ケネディのスタントマンが本当に着地に失敗して死亡したとのこと。彼に捧げられている。