1956年 フランス
監督:マルク・アレクレ
出演:ブリジッド・バルドー
バルドーのドタバタ・コメディ。 ★★☆
ブリジッド・バルドーが若い。初々しい。可愛い。
もう、それだけを観る映画。
厳格な親と喧嘩をして家出をしたアニエス(バルドー)は、兄を頼ってパリにやってくる。
不在にしている兄の家だと思ってアニエスが窓ガラスを破って入り込んだのは、なんとバルザック博物館だった。
実は、兄は博物館の管理員をしていたのだったが、そんなことを知らないアニエスは博物館内に住みついてしまう。
無邪気なアニエスの突飛な行動が、可笑しくもあり、可愛らしくもあり。
見物客が触れることも許されないバルザック愛用のガウンを平気で着て、ベッドでごろり。
挙げ句の果てには、超貴重品とは知らずにバルザックの「谷間の百合」初版本を古本屋へ売ってしまう。こりゃ大変だ。
何とか買い戻さなければならない。
そのために、アニエスは賞金を狙って、顔を隠して素人ストリップ・コンテストに出場することにする。
かくして健全なお色気雰囲気でのドタバタ・コメディが続く。
といっても、モニカ・ベルッチお姉様ではないので、サービス・ショットはありません。
雰囲気だけです。念のため(笑)。
コンテストの優勝戦会場には、なんとアニエスの父親も審査員として来てしまう。
ばれたら一大事だぞ。さあ、どうする?
おまけに、雑誌記者であるアニエスの恋人は、顔を隠したストリップ・コンテストの優勝者に心惹かれていく。
実はアニエスであるとも知らずに語られる口説き文句を、顔を隠したアニエスは聞かされてしまう。
さあ、どうする?
と、なにやかやがあって、丸く収まって、最後にアニエスと恋人が新婚旅行に出かけるのは、なんとニッポン!
数ショットだけなのだが、この映像が大傑作! えっ?これがニッポン?
笑えること確実、ぜったいの補償付き。
脚本には当時バルドーの夫だったロジェ・バディムも加わっている。
愛妻バルドーの魅力を最大限に引き出そうとしている。
ロジェ・バディムは、バルドーといい、ジェーン・フォンダといい、自分の奥さんの魅力を引き出すのが巧いよなあ。