あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです(苦笑)。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。

「孫文の義士団」 (2009年)

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2009年 中国 138分
監督:テディ・チャン
出演:ドニー・イェン、 レオン・ライ

単純アクションもの。 ★★☆

舞台は辛亥革命前夜の香港。
革命蜂起の相談に革命家“孫文”がやってくることになる。それを知った西太后は500人もの暗殺団を差し向ける。
かくして孫文を守ろうとする義士団と暗殺団との戦いが始まる。

物語の設定は単純明快。
暗殺をおこなおうとする者とそれを防ぐ者という立場は逆だけれども、近年の時代劇の傑作「十三人の刺客」を思い起こさせる。
とにかく相手を倒すことが目的のすべてである。

義士団として集められたのはスパイとして働く警官や車夫、ワケありの浮浪者など。
なかには”孫文”が何者を知らない者までいる。あれ?
彼らに課された使命は、孫文の影武者と共に囮となり、革命蜂起の密談が終わるまでの1時間を暗殺団相手に戦い時間稼ぎをするというもの。

あの「十三人の刺客」の面白さは、目的達成のために策略を張り巡らせたところにもあった。
村全体を一つの要塞に作り替えて作戦を実行するという、ワクワクするような仕掛けもあったし。
それにひきかえ、この映画では、暗殺団を迎え撃つ義士団に特別の作戦がないことが、大いに不満だった。
単に身代わりを用意して暗殺団のおとりになるという、いわば自爆行為(汗)。

しかし、人物描写はよくできている。
義士の中には孫文が何者かを知らない者がいると書いたが、自分が仕えている主人やその息子のために尽くしたいという思いだけで命を懸ける車夫がいる。
恩義を返すために命を懸ける浮浪者(レオン・ライ)は、自分の死に場所を求めていた。
それに、義士団を結成する中心人物のおやじさんが好い味を出していた。

西欧文明化をどう考えるか、とか、少数民族による支配をどう考えるか、とか、当時の中国の社会情勢を反映した背景はあるのだけれども、そんな難しいことは考えなくても楽しめる内容。
逆に、そのあたりを結びつけると、さらに深い味になったかもしれないなとも思う。

それにしても、原題は「ボディガードと暗殺者」!
これ、まるっきりB級映画のタイトルだよなあ。
邦題の方がよほど素晴らしい。この邦題に、二重マル。