2009年 アメリカ 127分
監督:ケビン・マクドナルド
出演:ラッセル・クロウ、 ベン・アフレック、 レイチェル・マクアダムス、 ヘレン・ミレン
政治サスペンス。 ★★★
見ごたえのある社会派サスペンスだった。
長髪の(!)ラッセル・クロウが、かなり太ったあか抜けない記者、というイメージで頑張っていた。
ひったくりをした麻薬中毒の黒人少年が何者かに射殺される。
別の場所では、国会議員コリンズ(ベン・アフレック)のもとで働いていた女性職員ソニアが地下鉄のホームから転落死をする。
不審死を遂げたソニアとコリンズは愛人関係にあり、しかも二人は傭兵事業を展開する国家的な大企業を告発している最中だったのだ。
無関係に思えるこの二つの事件だったが・・・。
はみ出し者風なのだけれどもブンヤ魂がすごくて、特ダネをモノにする新聞記者が政治的な陰謀を嗅ぎつけて活躍する、こういう筋立てはとにかく面白いものになる。
ラッセル・クロウ扮する新聞記者カルは、コリンズ議員とは親友。
カルのブンヤ魂に火がつき、これは親友のためにも頑張るぞ。
カルと一緒に取材をすすめる相棒になったのが、ブログを書いていただけのの新米記者デラ(レイチェル・マクアダムス)。
「君がぼくを見つけた日」のポスターのマクアダムスは息をのむほどにきれいだったが、この映画でもさわやかで好印象。
カルと一緒に事件を追っていくうちに颯爽と一人前の記者になっていく。
カルとべたべたとした関係にならないところが好いなあ。
キリキリとした上司の編集長に、「レッド」では重機関銃をぶっ放していたヘレン・ミレン。
部下の取材には信頼を置きながらも売り上げを気にするヒステリックな感じが、ぴったりと似合う。
事件の隠蔽のための新たな殺人も起こってしまう。
次第に見えてくる殺人者の正体。
事件の真相は? ということでダレルこともなく、物語は終盤になだれ込んでいく。
(以下、核心のネタバレ)
あの「大統領の陰謀」を思い出せる展開だが、事件の結末は予想外だった。
誰だってカルが戦っていたのは国家的な陰謀だと思っていたはず。
それなのに・・・、えっ、真相はそっち?
な~んだ、という気がしないでもなかったなあ。
で、☆減点です。