あきりんの映画生活

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「トランセンデンス」 (2014年)

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2014年 アメリカ 119分
監督:ウォーリー・フィスター
出演:ジョニー・ディップ、 レバッカ・ホール、 モーガン・フリーマン、 ポール・ベタニー

スーパー・コンピューターもの。 ★★☆

人が人としてあるには、脳だけあればいいのだろうかとも考えさせられる。
つまり、意識を失った肉体と、脳組織だけが培養液に浮かんでいるのと、どちらがその人らしい?
あるいは、外見はその人だけれども脳は別人のものを移植していた場合、その人はどっちの人?

それはさておき。
人工知能研究の第一人者ウィル(ジョニー・ディップ)は、反対勢力に襲われ死んでしまう。
同じ科学者であった妻のエヴリン(レベッカ・ホール)は、ウィルが息を引き取る前にその意識をスーパー・コンピュータに移し替える。
スーパー・コンピュータの意識となったウィルは、やがて世界中のコンピューターとつながり、あらゆるデータを操れるようになる。

ジョニー・ディップは、この映画ではいつもの白塗りどころか、ほとんど顔が写らない存在。
肉体を失って意識だけの存在なのだから。
う~ん、いつものディップらしくはないなあ(苦笑)。

映画の前半は結構ワクワクさせられる。
たとえば、コンピューターの中に移されたウィルの意識が、エヴリンに話しかけてくるところ、とか。
ウイルの意識によるコンピューターの株操作で得た大金で、エヴリンが寂れた郊外に一大(秘密)基地を作ってしまうところ、とか。

この映画の流れとしては、(例によって)人間vsコンピューター。
これはもう、「2001年宇宙の旅」の頃からある大命題。
どちらが善で、どちらが悪? 
これは、正直言って、かなり使い古されている。
そして人工知能の分野では、あの「AI」という傑作もあったなあ。

クリストファー・ノーランが制作に関わっているということで、映像は素晴らしかった。
後半にはアクション場面も満載。
砂漠の中の大基地が爆発するわ、人体改造された人たちが大暴れするわ。
空に舞いあがるナノチップが世界を変えてしまいそうだぞ。

しかし、残念ながら、物語全体には新しい目線はほとんど感じられなかった。
ということで、映画自体はちょっと尻すぼみになっていた。
脚本があまりよくなかったのではないかなあ。

なんとなくまとまりがつかないままに終わってしまった感じだった。
結局、最後はどうなったんだっけ?
そんな印象しか残らない映画でした(涙)