1974年 イギリス 124分
監督:ガイ・ハミルトン
出演:ロジャー・ムーア、 クリストファー・リー、 ブリット・エクランド、 モード・アダムス
007の第9作。ロジャー・ムーア/ボンドの2作目。 ★★☆
先日亡くなったクリストファー・リーが悪の殺し屋を演じている作品。
しかし、この作品は007シリーズの中ではかなり評判が悪いようだ。
クリストファー・リーはスカラマンガという黄金の銃を持つ殺し屋。
ボンドの名前を刻んだ黄金の銃弾を送りつけてくる。
今度はおまえが標的だ・・・?
舞台は香港やベトナムといった東南アジア。
そのせいか、唐突に空手対決シーンや、相撲対決シーンが出てくる。
欧米人には異国趣味があって面白いのかもしれないが、取って付けたような味付けで、必然性はまったくなし。
あまり面白くはないよなあ。
スカラマンガの愛人(モード・アダムス)が意味あり出に登場してくる。
てっきりボンド・ガールなのかと思っていたら(ちっとも美人には見えないのだが)、途中であっさりと退場してしまった。あれ?
(もっともこの人は「オクトパシー」にも出演していた。くり返すけれども、ちっとも美人には見えない。苦笑)
で、ボンド・ガールは誰かというと、諜報部のお手伝いのような役のブリット・エクランド。
うん、彼女の方がだんぜん可愛い。
しかも、めちゃくちゃドジ。天然。
スカラマンガに誘拐されても、平気でビキニ姿でリゾート・ライフ(?)を楽しんでいる(笑)。
挙げ句の果ては、ビキニのお尻で怪しげなスイッチを入れてしまって、ボンドを危険な目に合わせたりもしてしまう(ふたたび笑)。
香港に旅行に来ていたアメリカの保安官がお笑い担当で登場。
口をゆがめたようなこの人は以前にも出ていた人。名前は知らないが、とにかく印象に残る人だな。
物語は、強力なエネルギーを作り出す太陽光発電の機械をめぐる争い。
例によってそんなことはどうでもいいことなのだけれど・・・。
全体にコメディ・タッチで、緊張感は希薄。
ホント、これはコメディ漫画の軽いノリで観ないと駄目な作品。
シリアス路線のダニエル・クレイグ・ボンドが観たら、そのだらけきった内容に呆れかえってしまいそう(笑)。
それにしても、スカラマンガに乳首が3つあるって、なんの意味があった?