1987年 アメリカ 113分
監督:アラン・パーカー
出演:ミッキー・ローク、 ロバート・デ・ニーロ
私立探偵サスペンス? ★★☆
昨日、アラン・パーカー監督が亡くなられた。
76歳だったとのこと。ご冥福をお祈りします。
1950年代のブルックリンが舞台。
私立探偵のハリー・エンゼル(ミッキー・ローク)は、サイファーという人物(ロバート・デ・ニーロ)から、かっての人気歌手ジョニーの消息確認を依頼される。
冒頭からいかにもその年代の探偵ものという雰囲気が好い。
あのフィリップ・マーロウものを思わせたりもするのだが、アラン・パーカー監督だから、画面には独得の暗い基調の美しさもある。
ハリーは、ジョニーが入院していたという病院を調べる。
主治医はどうも怪しい。ジョニーは退院したのか、それとも誰かに拉致されたのか。
何か隠しているようだ。
と思っていたら、もう一度会いに行ったその主治医が何ものかに殺されてしまった。あれ?
さらに、ジョニーの友だちも、ジョニーの愛人の娘も、何ものかに殺されてしまう。あれ?
俺が調査のために会った人がみんな殺されていくぞ。
どうしてだ?
どうも、ジョニーの関係者は悪魔崇拝の信者らしいぞ。
ということは、行方不明のジョニーも、殺された人たちもみんな悪魔崇拝に関係している?
このあたりから物語は私立探偵ものサスペンスから、オカルト風味になってくる。
シャーロット・ランプリングが出ているというので期待していたのだが、あまりに出番が少なかった。
あれだけ?
(以下、完全ネタバレ)
実は、ジョニー探しの依頼をしてきたサイファーは、大魔王ノルしファーだったのだ。
そしてハリーこそがジョニーその人で、連続殺人をしていたのも別人格のハリーだったのだ。
おお、なんと、まったくのオカルト映画だったのか。
う~ん、私の苦手分野の映画だったのかあ・・・(汗)。
それにしても、ルシファは何故わざわざハリーに調査を依頼したのだろ?
自分がはジョニーであることを、自分で気づかせるため?
あ、悪魔と契約したことをあらためて思い出させるためだったのか。
映像は光と影の対比が巧みに使われていて、美しいものだった。
何度も映る古いエレベーターのドアの影とか。
回廊のようなところに並んで座る二人のシスターの映像も絵画のようだった。