2008年 アメリカ 123分
監督:カブリエレ・ムッチーノ
出演:ウィル・スミス、 ロザリオ・ドーソン
善意の映画? ★★
自分が起こした交通事故で家族を失ったベン(ウィル・スミス)は、慎重に選び出した人たちに贈り物をしようとしていた。
(はじめは曖昧になっているが、映画のタイトルでばらしてしまっているからなあ。)
その人たちは盲目だったり、腎不全だったり、心臓病だったり、だった。
とくれば、比較的早い段階でベンのしようとしていることは判ってくる。
では、なぜベンはそれらの贈り物をしようとしたのか、その思いはどこにあるのか、ということにもなってくる。
実は、そこにはベン自身の余命が関係しているのかと思っていた。
でもそれは違っていた。
ウィル・スミスは善人の役しかやっていないようなイメージがある。
そこが悪役でも個性を発揮しているサミュエル・L・ジャクソンや、モーガン・フリーマン、そして最近のデンゼル・ワシントンあたりと違うところ。
いささか俳優のイメージとしてはマンネリ?
(以下、ネタバレ気味)
ベンの贈り物が、七つには数が足りないなあ、と思っていたら、作品の最後に語られることで数が合った。
弟にも贈り物をしていたんだね。
DVで困っている母子に贈った家も加えたら、確かにきっちりと七つだった。
”七つの”とくると、どうしてもキリスト教的なことを考えてしまう。七つの大罪とか・・・。
さて、宗教に疎い私には判らないのだが、キリスト教ではベンのこの行為は容認されるのだろうか?
たとえ贈り物が他のものに代えられないものだったとしても・・・。
哀しいほどに善人である人ばかりが登場している作品。
だから心温まる話になるはずなのである。なのだが、それを映画にして、好い映画になっていたかと言われると、ちょっと微妙だなあと思ってしまう。
なんとなく居心地の悪い作品だった。