あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「ダーティ・ハリー2」 (1973年)

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1973年 アメリカ 123分
監督:テッド・ポスト
出演:クリント・イーストウッド

ご存じはみ出し刑事第2弾。 ★★☆

あれ、前作の最後に警察バッジを沼に投げ捨てたハリー・キャラハンが、何事もなかったように復職しているぞ(笑)。
今回は私的警察グループとの戦い。

法律では罰することのできない巧みな悪人の存在は、善良な人々をイライラとさせる。
そんな奴らに思い知らせてやりたいという気持ちは、誰にでもあるだろう。
だから、日本では必殺仕置き人も登場したわけだ(笑)。
チャールズ・ブロンソンが演じた「狼よさらば」のポール・カージーもそんな私的警察だった。

私的警察は”法が裁けない悪人を懲らしめる”ので、普通は痛快である。
この映画でハリーが対決するのも、もともとはそうした正義感から行動をはじめた白バイ警官たち。
射撃の腕がよく、警官なので怪しまれることなく相手に近づくことができる。
法の目をかいくぐって悪事を続けているマフィアや麻薬の元締めなどを、成敗してくれる。

その行動だけなら、映画的にはそれほど敵役(悪役)にはならないのが普通。
それどころか、映画によっては主役の行動だったりする(汗)。

しかし、ハリーはあくまでも法に従って悪人を罰しようとする。
で、私的警察行為をしている白バイ隊員たちと敵対することになる。
ここがこの映画の微妙なところだった。
(「1」のハリーもどちらかといえば、法を破ってでも悪人を懲らしめる、という感じがあったと思うのだが・・・)

ハリーに正義を持たせなければならないので、ここで白バイ隊員たちに本当に悪いことをさせてしまった。
このあたりの展開が、どうもすっきりしなかった。
脚本にちょっと無理があったような気がする。
その白バイ隊員たちを陰から操る本当の悪役も登場したが、残念なことに迫力不足だった。

ハリーの渋さは相変わらずなのだが、敵の造形があまり上手くいっていなかった。
ということで、普通評価の映画となってしまった。
しかし、この「2」の皆さんの評価は案外高いようだ。へえ~、そうなんだ。

馬鹿でっかい車体のアメ車同士のカー・チェイスもあります。
もちろんマグナムが炸裂します。

それにしても、ハリーは同じアパートのお姉さんに誘惑されたりして、苦虫つぶした表情の割にモテテいたなあ(笑)。