2022年 韓国 106分
監督:イ・サンヨン
出演:マ・ドンソク
バイオレンス刑事もの。 ★★☆
知らなかったのだが、「犯罪都市」という第1作があったようだ。
主役はもちろんマ・ドンソクで、韓国マフィアと中国マフィアの争いに警察強行班が乗り出すという内容だったらしい。
好評だったようで、作られた第2作が本作ということになる。
韓国警察には強行班という暴力をはじめとする荒事相手の部署があるようだ。
マ・ソクト(マ・ドンソク)はそこの副班長。その腕っ節で悪人を叩きのめしてきた人物。
もちろん悪人をやっつけるという正義のためには規則など、無視、完全無視。
建前などどこ吹く風で容疑者を叩きのめして情報を得て、悪い奴はどこだっ!と暴れまくる。
今作では、マ・ソクトは国外逃亡した容疑者を引き取りのために、班長と一緒にベトナムへ。
そこにあらわれるのが、今作の悪役カン・ヘサン。
ベトナムに来た資産家の息子を誘拐して、切りおとした手首を送りつけて身代金を要求してくる。
払わなければ今度は首を切りおとすぞ。サイコっぽいめちゃくちゃ悪い奴。
よし、カン・ヘサンを捕まえて誘拐された息子を助け出すぞ。
ベトナムの街で、そして帰国した韓国でマ・ドンソクが暴れまくる。
もちろんそれを楽しむ映画。
マ・ドンソクのぶっとい腕、力士のような体型を見れば、ま、その強さは分かろうというもの。
しかし彼の魅力はそこに愛嬌があるところ。困ったチャン的な表情を見せて戸惑ったりすると、とても親しみも覚えるのだ。
”マブリー”の愛称も肯けるというもの。
本作では上司の班長とユーモラスなコンビとなっている。
この二人の掛け合いが絶妙なバランスで入っていて、バイオレンスものなのにそれほど凄惨な印象を与えない。
結構やっていることはどぎついんだけれどね。
人間重戦車と評されるマ・ドンソク。彼が出てくれば、どんな相手だろうともう勝負は決しているという感じ。
相手がナイフを振りかざそうが鉈を振り回そうが、それがどうした、という余裕で観ていられる。
もう水戸黄門の印籠ぐらいに安定した楽しみ方ができるのだ。
なにか気分転換したいなあ、というときにはうってつけの映画です。