2015年 アメリカ 111分
監督:ビリー・レイ
出演:キウェテル・イジョフォー、 ニコール・キッドマン、 ジュリア・ロバーツ
13年前の殺人事件は。 ★★★
ニコール・キッドマンとジュリア・ロバーツの顔合わせということで鑑賞。
しかし、この映画があのアカデミー外国映画賞の「瞳の奥の秘密」のリメイクとは知らなかった。観始めて、あれ?これは・・・だった。
原題は「シークレット・イン・ザ・アイズ」だから、邦題をそのままにしてくれていれば判ったのになあ。
物語はオリジナルとほとんど同じである。
殺人事件の現場に駆けつけたFBI捜査官のレイ(キウェテル・イジョフォー)が見た被害者は、同僚ジェス(ジュリア・ロバーツ)の娘だった。
レイは新任の検事補クレア(ニコール・キッドマン)とともに捜査に当たる。
娘を殺されて悲嘆に暮れるジェスを演じるロバーツがすごい。
美しさをかなぐり捨てて演技している。すごい。
一度は犯人を捕らえたレイだったが、その犯人はテロ対策の情報屋だった。
テロ対策に必要だとの政治的理由で犯人は釈放されてしまい、事件は未解決となってしまう。
それから13年が経った。
この映画は13年前の事件に関与した3人がまた再開するところから始まる。
そして13年前と今が交互に映し出されて物語が進んでいく。
重層的な感じの作りになっていて、物語の筋を知っていても飽きることはなかった。
この映画のもう一つの物語は、レイのクレアに対する淡い恋心である。
貧しい育ちからたたき上げでやってきたレイと、一流キャリアのクレイ。身分が違いすぎる間での恋心である。
ニコール・キッドマンが美しい。こんな美しい検事がいるものか、と思ってしまうほど(笑)。
映画全体の出来としては、やはりオリジナルの勝ちだが、ヒロインの魅力ではキッドマンだよなあ。これは仕方がない。
レイのかなわぬ恋心だったのだが、実はクレアも、というところが、事件の悲惨さを和らげるようにほのぼのとしていた。
(以下、ネタバレ)
ジェスが執念でおこなっていた復讐は、最後に明らかになる。
これもオリジナルと同じ展開だった。だから、この結末だけは、本作にしろオリジナルにしろ、知らないで観る邦画楽しめます。