あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。1800本余りの映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「ザ・コンサルタント」 (2016年)

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2016年 アメリカ 128分
監督:ギャビン・オコナー
出演:ベン・アフレック、 アナ・ケンドリックス、 J.K.シモンズ

表の顔は会計士、裏の顔はスナイパー。 ★★★☆

上に書いたように、ウルフ(ベン・アフレック)の表向きの顔は、田舎町の小さな会計事務所をしている無口な男。
しかし、実は裏社会からさまざまな依頼を受ける影の会計士。
そして大型狙撃銃で遠くの小さな的を打ち抜くすご腕スナイパー。
アメリカ政府も彼の正体を掴もうと躍起になっているが、謎のままの男。

とこうくれば、そりゃ男心をくすぐる設定。
数学頭脳に秀でたゴルゴ13ではありませんか!

しかし、この作品はスカッとはしない。
映画の雰囲気はどこか暗い影を引きずっている。

というのも、この映画の特異な点はその主人公の人物造形にある。
幼少時からある種の発達障害(と言ってしまっていいのか、どうか・・・)を抱えていて、軍人だった父親からは武術のスパルタ教育を受けている。
(字幕では”自閉症”となっていたが、画面の英文は”アスペルガー症候群”となっていた。)

この寡黙で対人関係が苦手で、数学に関しての天才的な才能の持ち主で、武術の達人、という主人公像が、物語を単なるアクション映画とは違うものにしていた。
言ってみれば、アスペルガー症候群ジェイソン・ボーン、といった感じ。

そんなウルフのもとに大会社の財務調査という依頼がくる。
経理の不正を見つけたデイナ(アナ・ケンドリックス)といっしょに使途不明金を調べはじめたところ、調査依頼が急に取り消されてしまう。
なぜ?

おまけに、ウルフもディナも何者かに命を狙われるようになってしまう。
どうして?

すご腕ウルフなのだが、やはり対人関係の構築は苦手のよう。
追っ手から逃げのびた豪華ホテルの部屋で、ディナはすっかりその気になっているのに(!)ウルフはソファに座ろうともせずにうろうろと歩くばかり。
女心を察してやれよ。

そんな主人公を無表情演技でベン・アフレックが好演していた。
特筆しておきたいのはウルフの隠れ家、移動トレーラー。
じゃーん、小型から大型にいたる火器の大コレクション。それに世界各国の大量のお金、金塊、などなど。
この隠れ家を車で引いてどこにでも身を潜めるというわけだ。
こりゃ、男の憧れだぜ。

それに、何かをはじめる前に両の指先にふっと息を吹きかける癖とか、やはり自閉症だったというポロックの絵が印象的に使われていたり、大きな身体にかけたショルダーバッグのなんとも垢抜け無さとか、いろいろと細かいところも楽しめた。

ウルフを支援し、適切な指示を与えてくれる影の仲間がいる。
いったいどんな人物なのかと、観ている者は思ってしまう。
最後の最後でその人物が明らかになる。
ああ、そうだったんだ! これにはやられたなあ。

主人公が暗い(?)性格なので、がーんと気分爽快というエンディングではありません。
しかし、続編も作れそうな感じ。充分に期待してしまいます。