2015年 アメリカ 101分
監督:ジェイコブ・ジェントリー
タイム・リープもの。 ★★
惹き文句は「あなたを試す100分」。
たしかに試され続けて、で、私はまったく駄目だった(涙)。
タイムトラベル、あるいはタイムリープものは好きで、結構慣れているつもりだったが、こりゃ、なんだ?
おそらくとても不親切に作られているのだろうと思う(負け惜しみではなく、そう思う)。
仲間とタイムマシンを作ろうとしているジム。
なんと実験は成功し、カプセルに入れたダリアの花を未来に送ることができた。
しかしそのことを知ったスポンサーのクラウスはその実験技術を横取りしてしまう。
さあ、このあたりからもう混乱してくる。
登場人物は5人だけ。舞台も実験室みたいなところと、その周辺だけ。
その5人と場所が、いつの時の人物で場所なのか。そこが徹底的にシャッフルされている。
ジムは謎の美女アビーと知り合って惹かれるのだが、どうも彼女はクラウスの愛人で、ジムの発明を横取りするために動いているようなのだ。
そこでジムは、過去の自分に警告するため、タイムマシンで過去に戻る。
最初の実験の時に、ドアの向こうを横切った影は、実は未来から戻ってきたジムの影だったことが後半では判ったりする。
ジムがアビーの部屋を尋ねたときにインターフォンで答えた謎の男の声は、実は未来のジムだったりする。
こういったSFものでは多次元宇宙、いわゆるパラレル・ワールドをどう扱うか、ということが大きなポイントとなる。
この映画の前半では、時間軸が行き来しても世界は一つ、という有り様だった。
過去に戻れば過去の自分がちゃんとそこにいた。
(以下、ネタバレ)
おそらくこの映画を観る人はそれほど多くはないと思うので、以下に全部書いてしまう(苦笑)。
結局、この映画は後半、というか、締めくくりはパラレル・ワールドで逃げてしまうのである。
というのも、実は、ジムは最初の実験時に死んでいたようなのだ。ありゃあ?
で、別の世界にワープして死ななかったジムが、新しい世界のアビーとめぐりあう、という構図のようなのだ。
(書いているわたしも完全に判っていない。)
ということで、もしかすると、こんなことを考えるのがものすごく好きな人がいると、この映画はお気に入りになるかもしれない。
でもわたしは途中で考えるのが嫌になってしまった。
それぐらい、作りは不親切だと思ってしまった作品でした(苦笑)。