2014年 デンマーク 119分
監督:ミケル・ノルコート
出演:ニコライ・リ・コス、 ファレス・ファレス
北欧サスペンス・シリーズ第2作。 ★★★
北欧独特の重く暗い雰囲気(勝手なこちらの先入観?)で魅了してくれた特捜部Q。
これはその第2作。
カールとアサドのコンビにもすっかり親しみを覚えて、さらに今作から特捜部Qには女性秘書
のローゼも配属されてくる。
さあ、やるぞ。
カールに20年前の双子兄妹殺害事件の再調査を頼んできた人物がいた。
彼の異様なほどの依頼をカールは断るのだが、するとその男は自殺をしてしまった。
ああ、悪いことをしてしまった。こうなると、その事件が気になるな・・・。
今回の事件は名門の寄宿舎学校で起こった事件。
今回もカールたちの捜査状況と平行して、当時の事件が少しずつ描かれていく。
大財閥の御曹司ディトリウや、その仲間ウルレク、そしてディトリウの彼女となったキアステン…。
彼らは寄宿舎での人間関係を牛耳っていたのだ。
カールとアサドのコンビは前作に続いて好い感じ。
そこに加わったローサも、ちっとも美人じゃないところがかえって好い。二人にしっくりと合っている。
それに、彼女は調べ物などとても有能なのだ。
カールたちは調査のために現在の事件関係者たちにも会いに行く。
大実業家になっているディトリウ、かなり変人だがやはり大金持ちのウルレク。どうも嫌みで、今もつるんでいる二人。
それに、あのキアステン。
彼女は何かに脅えるように人目を避けて、落ちぶれた生活をしていた。
いったい彼女は事件にどう関わった? 何か見ていたのか?
今作は謎解きというよりも、サスペンスものだった。
犯人は初めから明らかになっているようなものだし、事件の謎もそれほどのことはない。
だから最後の場面に向っての緊張感で成り立っている。
今回も充分に見応えがあった。
(以下、ネタバレ)
それにしても、哀れだったのはキルステン。
あんなことだったのに、それでも今も彼を愛していたなんて・・・。