2018年 アメリカ 134分
監督:ライアン・クーグラー
出演:チャドウィック・ボーズマン、 ダナイ・グリラ
マーベルもの。 ★★☆
ブラック・パンサー(チャドウィック・ボーズマン)は「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」で初めて観た。
お、こいつは何者?とおもったものだった。
やっとこの映画でその出自が明らかに。
ブラック・パンサーの母国ワカンダでは“ヴィブラニウム”という希少鉱石が産出される。
これがとてつもなく凄いパワーを持つ金属。
このヴィブラニウムの秘密を守るためにワカンダ王国は世界から隠れていたのだが・・・。
設定として面白かったのは、ブラック・パンサーの特殊能力はある秘薬でもたらされている点。
王位を継承するためにはこの特殊能力を封印した状態で相手に勝たなくてはならない。
なるほど、ね。
アフリカの奥地に、隠されていた超文明社会の映像は美しかった。
それに、その王位継承のための一騎打ちも緊張感のあるアクション場面だった。
ブラック・パンサーの言葉に「危機に陥ったときに、賢者は橋を架け、愚者は壁を作る」というのがあった。
こりゃどうみてもトランプ大統領を皮肉っているとしか思えない。
だいたいが、ヴィブラニウムを自分だけのものにするのではなくて、全世界のために使おう、というこの映画の発想が、アメリカ・ファースト、自分の国さえよければそれでいい、という思想に真っ向から反対しているわけだ。
マーベルものの中でも、物語自体は比較的単純一直線だった。
なにも難しく考えるところはなく、ただただきれいな画面とアクションを楽しめばよい映画だった。
それにしても、トニースタークのアイアンマンはヴィブラニウムで作り直さないの?
チタン合金製の今よりも頑丈になると思うのだがなあ。
(確かトニーのお父さんがキャプテン・アメリカの盾を作ったはずだった。あの盾はヴィブラニウム製ではなかったっけ?)