2001年 アメリカ
監督:ボブ・ジラルディ
出演:ダニー・アイエロ、 エドアルド・バレリーニ
レストランを舞台にした一夜の物語。 ★★★
夕方から夕食のラッシュ時にかけてのイタリア・レストランに集まってきたさまざまな人の織りなす群像劇。
昔気質のレストラン・オーナーと、それを改革しようとする息子がいて、女性食事批評家や口うるさい食通の客があらわれ、さらには店を乗っ取ろうとするやくざも居座ったりする。
多彩な人物が登場するが、よく描きわけられているので混乱することはない。
それらの人々の人生がこの場所で交差して、ひとつの大きな物語へと流れていく。
それを支えるレストランの厨房の場面は臨場感に溢れるもの。
ごったがえす注文をさばいていくのは、それこそ戦場と言ってもいいようだ。
監督がオーナーをしているNYのレストランで撮影されたとのこと。
それにしても、「ゴッド・ファーザー」と一緒にしてはいけないのだろうけれど、イタリア人て独特の家族愛を持っているような気がする。
料理のスピード感もあいまって緊張感が持続する。
そしてサスペンス・テイストが入ってきて、最後の最後でそうくるかというできごとが起きる。
カウンターにいた客はそういうことだったんだね。
料理店ものの映画としては「マーサの幸せレシピ」が良かったが、この映画は全く別の味付けの佳作でした。