2017年 日本 129分
監督:広木隆一
出演:西田敏行、 山田涼介、 尾野真千子
時間が交差するファンタジー。 ★★
東野圭吾の同名小説の映画化。
彼の小説はいくつも映画化されている。「容疑者Xの献身」や「麒麟の翼」、「天空の蜂」などは好い映画になっていた。
この作品も少なからぬ期待で観たのだが、あれ、こんな映画になった?
2012年のある夜、盗みのあと廃屋に逃げ込んだ幼なじみ3人、敦也、翔太、幸平。
すると店のシャッターの郵便口から一通の手紙が落ちてくる。
その手紙は悩み相談の内容で、その日付は1980年だった。これは?
この映画では、かつて店主(西田敏行)悩み相談に応じていた“ナミヤ雑貨店”を舞台に、時空が交差する。
3人の若者はそれぞれに不幸な家庭事情からある施設で育ったのだが、その施設に関わっていくことになる人々からの32年前の相談の手紙。
3人は、はじめは面白半分に、やがて真剣に返事を書いていく。
その返事は、どうも32年前の相談主の所へ届いているようなのだ。
時間軸が交差するので、それぞれの登場人物が、のちの時代ではどうなっているのかを理解するのにやや混乱することがあった。
ええと、これはあの時代のことで、あれはこの時代のことだな。
ああ、あの人が後にこういうことになったのだったか・・・。
悪人はひとりも出て来ない物語です。
善意が時空を越えて伝わっていく物語です。
世評も、泣けたといったものをはじめとして、好いようです。
でも、私はちょっとのれませんでした。
おそらく3人の若者の演技にそれほど気持ちが動かされなかったせいでしょう。
個人的なことなのですよ、念のため。