あきりんの映画生活

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「記者たち」 (2017年)

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2017年 アメリカ 91分
監督:ロブ・ライナー
出演:ウディ・ハレルソン、 ジェームズ・マースデン

政治の裏側を暴く新聞記者たち。 ★★

 

2001年9月11日に同時多発テロが起こった。
全世界が驚愕した事件で、あのツイン・タワー崩壊の映像は今も記憶に新しい。
この映画はその1年後のブッシュ政権時代を描いている。

 

主役は中堅新聞社ナイト・リッダーのワシントン支局の記者たち。
同社の記者は、同時多発テロの首謀者ビンラディンを追っているはずのブッシュ政権が、イラクへの攻撃を計画しているとの情報を得る。
えっ、なぜ、イラクなんだ? 何の関係があるんだ?

 

支局長のウォルコットロブ・ライナー)は部下のランデー(ウッディ・ハレルソン)とストロベル(ジェームズ・マースデン)に取材を命じる。
すると、ビンラディンフセイン大統領を支援している、イラク大量破壊兵器保有しているという政府の主張のねつ造疑惑が明らかになってくる。
しかし、大手新聞社はどこも政府の発表を信じて報道している。
どうすればいいのだ?

 

政権の不正を新聞記者が暴いた映画としては、なんといっても「大統領の陰謀」だろう。
ダスティン・ホフマンロバート・レッドフォードのきびきびとした活躍が印象的だった。
(この映画でも主役の二人が、新聞記者になってしまったのは「大統領の陰謀」を観たからだ、といった意の台詞があった。)
最近作では「ペンタゴン・ペーパーズ」も力作だった。

 

で、今作はどうかというと・・・、ちょっと緊張感に欠けていた。
内容は素晴らしく、政府発表というものには常に、それは本当か?と問いかける姿勢の大切さを訴えている。
主役二人が真面目な正義感で真実に迫っていく姿もよく描かれていたし、部下をきちんと支える支局長も頼りがいのある上司像だった。
しかしもうひとつのりきれなかったのは、展開が冗長だったためか。

 

ちなみに、原題の「衝撃と畏怖」は、イラク戦争を開始した空爆の作戦名。
”記者たち”は真実を暴いたのだが、作戦は実行されてしまい、市民を含めた大勢の死者が出てしまった。

 

映画には当時のチェイニー副大統領やラムズフェルド国務長官も出てくる。
この映画の次に彼らを描いた「バイス」を観ました。