あきりんの映画生活

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「グラビティ 繰り返される宇宙」 (2018年)

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2018年 アメリカ 70分
監督:イーライ・サシッチ

タイム・ループSFもの。 ★★★

 

タイム・ループものとしては、死ぬと元の時空に戻ってしまう「オール・ユー・ニード・イズ・キル」や、列車事故の起こる8分前に何度も戻る「ミッション:8ミニッツ」があった。
好きな分野である。
ということで、まったく世評にはあがっていない作品だが鑑賞。

 

コールは、恋人を乗せデッド・ゾーンで消息不明となった宇宙船アトロパ号を追跡する。
発見して乗り込んだアトロパ号は、不意に不明船と衝突し、航行不能になってしまう。
衝突船を調べてみると、その相手の船は過去からやって来たアトロパ号だった。
そして、船中には自分たちの死体がころがっていた。

 

このデッド・ゾーンでは時空がループしていて、アトロバ号は自分との衝突を繰り返していたわけだ。
つまり、アトロバ号は時間を逆行し、過去のある時点で、やってきたアトロバ号と衝突して自分たちは爆発で消滅していく。
そしてあらわれたアトロバ号がまた時空を逆行して、また次ぎにあらわれるアトロバ号と衝突する・・・。

 

さあ、なんかしてこのループから逃げ出さなくては。
未来のアトロパ号がやってきて自分たちに衝突するまであとわずかだぞ。
なかなかに面白い設定で、タイムループの原則も(この手のものにしては)判りやすい。

 

死にたくないと暴れて一人で脱出用ポッドで行ってしまう乗組員がいる。
しかしそのポッドは惑星の引力に吸い寄せられて、惑星を取り囲む土星の輪のような部分に紛れ込んでしまう。
その輪の部分を拡大すると、何とそこに浮かんでいたのは夥しい数の脱出用ポッドだった。
この映像には唸った。
これまでも、こんなにループしていたのか。知らなかったぞ。

 

(以下、ネタバレ ・・・といっても、実際にこの映画を観る人は少ないか 苦笑)

 

最後、ループして恋人が生き残った世界となるのだが、主人公のコールは、自分は死んでいってそこへループしてくる自分に恋人をゆだねる。
う~ん、ループしてくるコールは確かに自分なのだが、意識的にどうなの?
ループしてくる自分の意識は、今の自分の意識とは別?

 

トム・クルーズの「オブリビオン」は、タイムループではなくて,自分のクローンが無数にいる世界の物語だった。
で、彼の恋人は死んでいった彼の代わりに、彼のクローンに出会う。
クローンだからまったく同じ人間なのだが、意識的にはどうなのだろ? 同じように愛せる?

 

70分と短いB級色満点の作品でしたが、楽しめました。
アメリカでは10分×7回のTVドラマだったらしい。へえぇ~そうなんだ。)