あきりんの映画生活

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「アイアンスカイ 第三帝国の逆襲」 (2019年)

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2019年 フィンランド 93分
監督:ティモ・ボレンソラ
出演:ララ・ロッシ

荒唐無稽のSF第2弾。 ★★☆

 

前作は月の裏側にナチスの残党が隠れていたという、奇想天外の設定で度肝を抜いた。
その続編ということで、かなり期待していた。
しかし前作を上回る面白さとはいかなかった。
発想の奇抜さは面白いのだが、その奇抜さを生かし切れていなかった。ちょっと残念。

 

今作では、人類は核戦争で荒廃した地球を棄て、月面に築いた基地で生き延びている。
しかし資源は枯渇寸前。
困った人々はジョブス教なる新興宗教にのめり込んでいる。
iPhoneiPadを掲げ持ってクラウドにいるジョブス様に祈りを捧げるのだ。教えに背く者がいればsiriが爆発命令を下してしまうのだ。
なんと怖ろしい宗教であることか(苦笑)。

 

理性的な人々は、地球の地下帝国に残されているエネルギーを取りに行こうとする。
これが物語の骨子。
しかしその地底王国には、ナチスヒトラーと結託した秘密結社が、恐竜とともに待ち受けていたのだよ。

 

今回も設定はもうムチャクチャ。そこがこのシリーズの売り。
ヒトラー軍団にはサッチャービン・ラディンチンギス・ハーン毛沢東ローマ法王、それにザッカーバーグまでいる(みんな、そっくりさんで登場してくる)。
いったいどういう基準で人選しているんだ(笑)?

 

この映画の予告編のひとつにトランプ大統領が出てくるものがある。
もちろん本編にはトランプは出ていない。トランプはそれが不満。そこをいじりまくっているのだ。
ベースはあの「総統はお怒りのようです」シリーズ。(するとこの予告編は日本製?)
とにかくこの予告編は面白い。抱腹絶倒。お勧め!

 

映画には「スターウォーズ」のシス卿まがいも出てくるし、「ジェラシックパーク」風だったり、おや、これは「インディ・ジョーンズ」だ、なんて場面も出てくる。
面白ければ何だっていいのだ(笑)。

 

馬鹿馬鹿しい笑いを狙いまくっているこのシリーズ。
たしかに面白いのだが、第1作を見てこちらがその馬鹿馬鹿しさのハードルを上げすぎてしまったのか、薄っぺらい感じだった。残念。
もうちょっと濃い毒気も感じさせて欲しかったぞ。