1999年 アメリカ 133分
監督:シドニー・ポラック
出演:ハリソン・フォード、 クリスティン・スコット・トーマス
大人の恋愛もの。 ★★★☆
警察官のダッチ(ハリソン・フォード)は、電話に残されたメッセージで妻が出張に出かけたことを知る。
そして、妻の乗った飛行機が墜落したことをTVニュースで知る。
あわてて航空会社に問い合わせるダッチ。しかし、乗客名簿に妻の名はなかった。どうして?
オープニングから音楽がジャジイでいいなあと思っていた。
クレジットを見たら、かっては一世を風靡したデイブ・グルーシンだった。さすが。
グラミー賞は10回取っているし、アカデミー賞も獲っている。
個人的に好きな映画音楽としてはR.レッドフォードの「コンドル」、フォンダ父娘の「黄昏」あたりかな。
ダッチの妻は、実はある男性の妻だと名乗って、その男性と一緒にマイアミへ出かけようとしていたのだ。
なんということだ、妻が不倫をしてだなんて。信じていたのに・・・。
ポスターには「この謎は挑発だ」などと、ミステリーものを思わせる惹き文句が書いてあるが、そんな要素はまったくなし。
ダッチはその男性の妻ケイ(クリスティン・スコット・トーマス)に会いにいく。
ケイは下院議員で、今まさにその選挙戦を迎えるところだった。
選挙参謀たちや支援者たちに囲まれたケイは、醜聞は困るわ、大事なときなの、公にはしたくないの、もう会いに来ないで。
このあと、いろいろと紆余曲折を経ながらも、互いのパートナーの裏切りにあった二人は気持ちを通じ合わせていく。
この辛い気持ちをわかり合えるのは、あなたしかいないわ。
この設定は、ああ、そうだ、韓国映画「四月の雪」(2005年)とまったく同じ。
そして主役の二人、ペ・ヨンジュンとソン・イェジンが惹かれ合っていくという成り行きも同じだった。
ひょっとして韓国版は今作のリメイクなのかと思ったら、そうは謳っていなかった。
とすると、あの映画はパクリだった?
ハリソン・フォードはこの映画の時に57歳。
まだ充分に若々しい。大人の恋が不自然ではない雰囲気をもっていた
かたやスコット・トーマスは39歳。
実は、彼女が恋愛ものの相手役ということには少し驚いた。えっ、彼女がラブ・ロマンス?
というのも、大体がこの人はなにかしら悪意を秘めた謎の女という役柄が多い。
最近では「オンリー・ゴッド」とか「トゥムレイダー ファーストミッション」とか。ね。
この映画、巨匠シドニー・ポラック作にしては世評はあまり芳しくなかったようだ。
たしかに二人が惹かれ合うプロセスは、観ている者を納得させてくれるものではなかった。
それに、不倫をしていたパートナーの行動を探るように二人がマイアミに旅行したり、逢瀬のために借りていた秘密のアパートを訪ねたりと、ちょっとウザイ(汗)。
それでも個人的には悪くないと思った。
こういう辛い状況下での恋物語が、単純に好みだということなのだろうか?(苦笑)