2019年 ロシア 121分
監督:カレン・オガネシャン
出演:アレクサンドル・ペトロフ、 スベトラーナ・コドチェンコワ
スパイ・サスペンスもの。 ★★★
平穏な暮らしをしていた元スパイのアンドレイ(アレクサンドル・ペトロフ)は、死んだはずの父から、狙われているぞという警告メッセージを受けとる。
えっ、親父は任務中に死んだはずだったが・・・。
その警告の直後から彼は何者かの激しい攻撃にさらされる。
一体、なにが起こっているんだ? 俺はどうして狙われているんだ?
実は彼の父、ロダン大佐が育てたユースというスパイ組織があったのだ。
それは各国で通常の日常生活を送りながら潜んでいて、特別のパスワードによって指令をおこなうスパイ組織だった。
これがタイトルにもある”ゴースト・エージェント”であるわけだ。
しかし、ロダン大佐の死によってその組織は埋もれたままの存在となった、はずだった・・・。
なに、大佐が生きている?
誰かがユースを利用しようとしている?
各国のユースを覚醒させるそのパスワードは誰が知っている?
ということで、ロシア情報局やユースを悪用しようという組織、そしてユースの生き残りメンバーが暗闘をくり広げる。
ユースという組織は、日本の忍者時代劇で言えば、いわゆる”草”というやつである。
そういえば、タイトルは忘れたが、チャ-ルズ・ブロンソン主演の映画で、ロシアの隠れスパイを密かに始末しようというものがあった。
そういう組織を作ったのだが、冷戦解消で組織の存在が公になると困るということでロシア情報局が”草”を殺していく内容だった。
アンドレイは元ユースのメンバー、マーシャ(スベトラーナ・コドチェンコワ)に接触して、一緒に謎の事態に対処していく。
アンドレイはどこか抜けているところもあって憎めないキャラになっている。
それに比してマーシャの方は沈着冷静。よほどアンドレイより強そう(苦笑)。
アンドレイ役の人をどこかで観たなあと思っていたのだが、ああ、そうだ、「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」で1台の戦車でドイツ軍の中を脱走した人だった。
甘い顔立ちで、きっと人気俳優なのだろうなあ。
相手のマーシャ役は「裏切りのサーカス」にでていた人。
美人なのだが、アングルによってものすごく老けて見えるときがあった(失礼)。
物語の展開には、あれ?というようなとこもある。
大体がユースのパスワードってどうなってるの? アンドレイはどうしてマーシャに接触できた?
パスワードって個々の人物用で違うの? それとも一括で機能するの?
ま、それはさておき。
ロダン大佐と、旧友の将軍とのやりとりはよかった。
敵に捉えられたロダン大佐を狙撃銃のスコープで確認していた将軍は、大佐の指の合図であえて大佐を狙撃する。
互いの信頼がないとできない行為である。男の友情と信頼である。渋い!
ちょっと甘いところもあったが、スパイものの常道である騙し合いは楽しめた。
女は怖いということも好く理解できた(苦笑)。
それに比べれば、美女に弱い男の何とかわいらしいことか。