あきりんの映画生活

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「愛しの故郷」 (2020年)

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2020年 中国 152分
監督:(オムニバス)

「故郷」をテーマにした、5つの物語。 ★★★

 

20分から30分のちょっといい話が5話集められている。
チャン・イーモウが製作総指揮をとっている。

 

第1話「続・Hello北京」:監督;ニン・ハオ
病気になったが保険証を持っていないために病院にかかれない従弟。
それなら俺の保健証を使えばいい。俺たちはよく似ているからばれないよ。
ということでの替え玉騒動。病気ではない方が手術をされそうになったり・・・。
どこかいい加減だけれども根っからの善人二人が起こす人情劇。

 

第2話「空からUFOが!」:監督;チェン・スーチェン
過疎の村でUFOが目撃されたということて゛、一大観光ブームになる。
しかし、そのUFOというのは村の発明オタクが作ったものだった。
この嘘がばれたら村の繁栄はないぞ。なんとしてでも隠し通すのだっ。
珍妙な発明品が次々に登場してくるユーモア・ドタバタ劇。

 

第3話「最後の授業」:監督;シュー・ジェン
かって田舎の小学校教師だった范さんが脳梗塞から認知症になってしまった。
かっての教え子たちが集まって、昔の校舎で当時の授業を再現して范先生に喜んでもらおうとする。
みんなの善意が集まって・・・。

 

第4話「故郷への旅」:監督;ダン・チャオ
田舎の母校の創立記念式典に出席するためにかっての卒業生たちがやって来る。
今はカリスマインフルエンサーになっている女性に、自分の仕事を売り込もうとする大言壮語ばかりのりんご売りの後輩。
なんとも胡散臭い奴だったのだが、実は村の緑化のヒーローだった。
えっ? そんなのあり? それなら何で今借金まみれなの?

 

第5話「マーリャンの魔法の筆」:監督;ボン・ダーモ
奥さんに内緒で地元の農村支援をしている画家。
奥さんにはロシアへ絵画留学していることになっているので、奥さんから電話が入るたびにバレないように大慌て。
背後に映る光景がロシアに見えるように、毎回一苦労。
バレそうになると、途中で電波が悪いと見せかけてみんなで静止する。愉快。

 

出来としては、第1話、第5話が好かった。
中国は田舎でもこんなに好い国なんですよ、と宣伝している感じがなきにしもあらず、か。

 

どれも愛すべき市井の人々のユーモアを交えた騒動ぶりである。
気持ちがじんわりと癒されるものとなっている。