監督:アラン・コルノー
出演:パトリック・ドベール、 マイー・トランティニヤン
男女の妙な関係。 ★★
う~ん。これは微妙な映画だった。
面白さがよく判らない。かといって、つまらないのかというと、そうでもない。
でも、やっぱりあまり面白くない。
一体、どっちなんや?
奥さんにも愛想を尽かされたうだつの上がらない訪問販売人の男(パトリック・ドベール)が主人公。
ある家で少女(マリー・トランティニヤン)を見かけるのだが、部屋に招き入れられた男に少女は素裸で抱きついてくる。
実は彼女は祖母に命じられて売春をしていたのだった。
無口な少女は何を考えているのかよく判らないのだが、男をとにかく好きになったようなのだ。
男も悪い気はしなくて、なんとか少女を今の境遇から救ってやろうとする。
そして祖母が大金を隠し持っていることを知った二人は、それを奪って二人で新しい生活をしようと計画する。
このあとは、まるで、あのコーエン兄弟のような展開になっていく。
やることが裏目裏目にでてしまう。こんなはずではなかった・・・。
さて、それがブラック・ユーモアになっているかというと、それがしかめ面のままなのだ。
だから面白がって観ていいのかどうかが、よくわからない。
折角手にした大金も、あれあれ、あんなことになってしまって・・・。
アラン・コルノー監督というのは一部では有名な人だったらしい。
調べてみたら、アントニオ・ダブッキ原作の「インド夜想曲」の監督だった。
あの映画は雰囲気があって好かったのだけれどなあ。
この主役のパトリック・ドベールは30歳半ばぐらいに銃で自殺したとのこと。
一方のマリー・トランティニヤンは、名前からも判るようにあのジャン・ルイ・トランティニヤンの実娘。彼女も40歳前にボーイフレンドに殴打されて死んでいる。
なにか、不幸な二人だな。