あきりんの映画生活

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「るろうに剣心 最終章 The Final」 (2021年)

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2021年 日本 138分
監督:大友啓史
出演:佐藤健、 新田真剣佑、 武井咲、 有村架純

ついに終わるでござるよ。 ★★★★

 

これまでのシリーズ3作は大変によく出来たチャンバラ映画だった。
コミック原作ということもあって、時代劇という少し堅苦しい概念を吹っ切ったような面白さがあった。
存分に体術を駆使した殺陣はこれまでになく斬新だった。

 

今作のキー・ワードは、「剣心の左頬に十字傷はまだ残っているか」である。
そうなのだ、あの十字傷はどうしてあるのだろう?とは誰もが(私だけ?)思っていたこと。
その由来の過去があかされ、そこからの物語が始まるのだ。

 

今回の敵は、剣心の十字傷の謎を知る雪代縁(新田真剣佑)。
彼は剣心への恐るべき復讐心で、“人誅”と称して剣心の周りの人々を不幸に陥れようとする。
愛する人を失う悲しみ、苦しみを剣心に味わせようとする。
実は雪代縁は、剣心が斬った最愛の妻・巴(有村架純)の弟だったのだ。
今は香港マフィアのボスとなった彼は、部下を引き連れて東京の街を破壊し始める。

 

これまでのシリーズの登場人物たちが次々とあらわれる。嬉しい。
(あらわれないのは藤原竜也ぐらい。残念だが、ま、当たり前か・・・)
それだけに、過去作を観ていないと、これ、誰? どんな関係の人? ということになる。
今作を楽しむためには、是非とも過去3作を見ておくことをお勧めする。

 

剣心の悲劇の過去が絡む今作は物語性もよく、アクション・シーンも見応えは充分だった。
これまで邦画の若手アクション俳優としては岡田准一が贔屓だった。
「SP」や「ザ・ファブル」でシラット風の体術を駆使したアクションに魅せられていた。
(かなり後まで、彼がジャニーズのアイドル・グループの一員だということを知らなかった 汗)
しかしこのシリーズで佐藤健を観て、すっかり彼のファンにもなってしまった。

 

さてクライマックス。
剣心が乗り込んだ敵のアジトでは大集団vs.剣心となる。
これは剣心一人ではなかなかに辛いんではないかい。
そこに瀬田宗次郎(神木隆之介)があらわれた時は、正直、ヤバッ!と思った。
彼は飄々としながらも、前作でも軽快な剣さばきでなかなかの強敵だったのだ。これは手こずるのではないか?

と思ったら、「お久しぶりです緋村さん!私もるろう人になっています」と挨拶して、ちゃっかりと味方になってくれた。
これは観ていて嬉しかった。

 

それに続いていよいよ真のクライマックス。雪代縁との一騎打ちである。
この戦いの場面には文句のつけようが無かった。満点評価である。
You tubeでは佐藤健新田真剣佑の稽古の様子を映していた。
まあ、すごい。
あの迫力あるアクション・シーンは、これだけの稽古を積み重ねた上で初めて撮れたのかと、あらためて感心させられた。

 

剣心に穏やかな日々が戻り、映画は終わっていく。
見終わってしまったか・・・。
気になるのはこれに続いて公開されるという「The Beggining」。
これだけの大団円を観てしまったら、もう今更はじまりを観なくてもいい?