あきりんの映画生活

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「タイムリミット」 (2003年) ダメ男のデンゼル・ワシントン

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2003年 アメリカ 105分
監督:カール・フランクリン
出演:デンゼル・ワシントン、 エバ・メンデス

ちょっとダメ男のワシントンのサスペンス。 ★★★

 

のどかな田舎町で4人の部下を束ねる警察署長のマット(デンゼル・ワシントン)。
生真面目なマットだが、妻のアレックス(エヴァ・メンデス)とは別居中で離婚一歩手前の状態。
だもので、よせばいいのに高校時代の後輩で今は人妻のアンとダブル不倫状態。
おいおい、いいのかい?

 

20年前の作品なので、デンゼル・ワシントンもまだすっきりとした体型。
貫禄というよりも精悍な顔つき。いかにも善人という雰囲気である。
(だから騙されやすいんだよ 汗)

 

さて、マットの浮気相手のアンは夫クリスからDVを受けていた。
気になって仕方がないマット。でもおおっぴらに介入するわけにもいかないし、アン、気の毒だなあ。
と、さらに、アンに頼まれて病院受診の付き添いを頼まれたマットは、そこで医者からアンが末期癌であることを聞かされる。
おお、可哀想なアン。何かしてやれることはないのか・・・。

 

ということで、これで先進治療を受けてくれ、と警察で保管していた大金の札束をこっそりと持ち出してアンに渡してしまうマット。
おいおい、いいのかい・・・。
ありがとうマット、お礼に私の保険金受取人をあなたにしておくわ。

 

すると、ある夜にアンの家が大火事となり、その焼け跡からアンとクリスと思われる焼死体が見つかる。
しかも二人が殺されたあとに火がつけられているぞ。これは殺人事件だぞ。
捜査の責任者は、なんとマットの奥さんで刑事になったアレックス。
あなた、離婚寸前だけれど、事件解決のために所轄署長として協力してちょうだいね。

 

しかし、マットにとってはここからがまずいのである。
アンの保険金受取人は自分になっている、アンの携帯電話の発信履歴には自分がたくさん残っている、おまけにアンと密会している目撃者まで現れてしまう。
マット、絶体絶命、万事休す。
おまけに警察署に保管していた大金を本部に届けるようにとの連絡も来てしまう。
ほら、言わんこっちゃない。どうするんだ?

 

真面目な警察署長は、保険会社からの問い合わせ返事を捏造したり、携帯電話の発信履歴を細工したり、大慌て。
アレックスが捜査を進める一歩手前で、なんとかその場しのぎをバタバタとしていく。
このあたり、予想以上にハラハラして面白いのである。
もう駄目か、ついにバレるか、という寸前で捜査の目をかいくぐっていく。

 

おお、デンゼル・ワシントンもこんな役を演じていたんだ。
普段は強面・アクション無双の役柄が多い彼だから、この映画での慌てふためくダメ男ぶりが
楽しい。
それに、ちょっと人をくったような署の検死官が上手い具合に、彼に協力してくれるのである。
彼が好いスパイスになっていたなあ。

 

(以下、ネタバレ)

 

やがて再度訪れた病院で、アンは癌などではなかったことが明らかとなる。
マットが会った医者も偽者だった。
ということは・・・。アンに渡したあの大金は・・・?

 

隠されていた事件の真相は、言ってみれば、まあ大方の人は予想していたようなところだろう。
しかし、真面目くさったワシントンが、どうすりゃいいんだっ!とあたふたとする展開は充分に楽しめた。

 

それにしても、恐妻風だったエバ・メンデス、ちょっとあっさりとよりを戻しすぎじゃね?
ちょっとどうよと言いたくなる奥さんの態度だが、ワシントンが嬉しそうだから許してしまおう。
でも、奥さんにはもう一生頭が上がらないね。