2019年 アメリカ 99分
監督:ブライアン・カーク
出演:チャドウィック・ボーズマン、 シェナ・ミラー、 J.K.シモンズ
刑事アクションもの。 ★★☆
マイケルともう一人の強盗がある店に隠されている麻薬を横取りしようと押し入る。
すると、そこには話に聞いていた量をはるかに上回るコカインが隠されていた。
えっ、こんな話は聞いてないぞ。
警官隊に突入されたマイケルたちは、激しい銃撃戦で何人もの警官を殺して逃走する。
この事件を担当したのがニューヨーク市警殺人課のアンドレ刑事(チャドウィック・ボーズマン)。
彼は警官を殺した犯人を絶対に逃さないために21の橋を含むマンハッタン島全域の完全封鎖をおこなう。
麻薬取締班のフランキー刑事(シェナ・ミラー)とコンビを組み捜査の指揮にあたる。
ということで、麻薬強盗事件の犯人を逮捕するために、担当刑事がマンハッタン島と外部を結ぶ21の橋を封鎖して生捕りを目指すという物語。
(実際には、橋は17しかなく残りの4つはトンネルだそうだが・・・)
そんなことはさておいて、レインボーブリッジならぬマンハッタン島を封鎖せよ!
封鎖の期限は翌朝の5時まで。それまでに犯人を捕まえなくては。
映画は、追うアンドレ刑事と逃げる犯人マイケルを、時間軸に沿って交互に映していく。
この時間に、それぞれがどんな思惑で行動しているのかが見えて飽きさせない。
封鎖されたマンハッタン島での一夜の追跡劇がつづく。
担当の警察署長役でJK.シモンズが登場。
彼が出てくれば、この署長がそんな素直な善人ではないことがわかる。・・・やはりね。
こういう風に役者がまとってしまったイメージって、その役者を使う監督としてはちょっと困る?
彼が麻薬取締班のフランキーを相棒に押しつけてきたのはなぜ?
この事件の裏に隠された大がかりな秘密には、観ている人はだいたい見当をつけるだろう
(J.K.シモンズが出てきた時点で、ああ、そうなのか?と思ってしまうよな)
ま、よくある設定と言ってしまえばそれまでなのだが・・・。
それに、なんといっても不満だったのは、わざわざタイトルにもなっているのに、マンハッタンを全島封鎖したことがほとんど活かされていなかったこと。
犯人が橋にやって来て、あ、ここは駄目か、とわめき、別の橋にやって来て、あ、ここも駄目だ、とうめく・・・なんてのがあれば、判りやすかった?
しかし、主人公役のボーズマンは好かった。
マーベルの「ブラックパンサー」で活躍したチャドウィック・ボーズマンだったが、彼は2020年に43歳で他界している。
この映画の撮影時はすでに闘病中だったとのこと。
もっと活躍して、デンゼル・ワシントンの跡を継ぐ可能性もあったと思える。残念。