2021年 アメリカ 108分
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル
ホラー・サスペンス。 ★★☆
映画館で幾度となく予告編を見せられていたので、どんな設定の物語かは知っていた。
シャマラン監督らしい筋立てだよなあ。
さあ、これをどんな風に楽しませてくれる?
舞台はあるリゾート地のきれいなビーチ。
バカンスにやって来た幾組かの家族が、お勧めのビーチがありますよ、あなた方にだけ特別にお教えしましょう、とホテルの支配人に言われる。
そこは洞穴を抜けたところに広がる周りを断崖に囲まれたビーチ。
わあ、素敵なビーチね。でも、どうして私たちだけに教えてくれたのかしら?
何事にも上手い話には裏があるのだよ、と疑わなくては。
そんなことを疑わない何組かの家族が海遊びを楽しんでいると・・・。
あれ、息子と娘がいないわ。どこに行ったのかしら。
ぼくとお姉ちゃんはここにいるよ。
それはあっという間に青年の姿になった6歳だったはずの息子だった。少女だった姉も妙齢の女性になっていて・・・。
この映画の要は、そこにいると時間がとても早く進むビーチ。
子供達はあっという間に成長し、大人たちもそれぞれにどんどん年を取っていく。
なぜそんなことが起きるのかは判らない。でも、これは困る。大変だ。
その現象に気づいた家族たちは、なんとかしてこのビーチから脱出しようとする。
でも、洞穴を抜けようとすると意識不明で倒れてしまう。どうしてもビーチからは出られないのだ。
どうする?
あとは、シャマラン監督がこの設定からどれだけ面白い物語を見せてくれるか。
ちゃんと物語の伏線もあった。
映画の始めにリゾートホテルでは、一人一人に合わせた歓迎のスペシャル・ドリンクを用意してくれていた・・・。
ビーチに案内された人たちの家族には病人が混じっていた。てんかんの人、精神異常者、癌の人・・・。
そして崖の上にはビーチの人たちを監視している人影が・・・。
結局、このビーチでこのような不思議な現象が起こる理由は説明なし。
なにか特殊な磁場が働いているせいだろう・・・。
ま、それで納得してね、というところ。
で、物語としては、このビーチでの現象を悪用している奴らがいたのだ、というところがオチだった。
なるほど、そういうことだったのか。
ひとつの思いつきのような不可思議現象からこういった低予算映画を撮ってしまうところがシャマラン監督たる所以。
退屈することなく観ることが出来ました。
(余談)
シャマラン監督はビーチに案内するホテルの車の運転手さんに扮していました。
それに監督のふたりの娘さんも出演していたとのことでした。