あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「ケンタッキー・フライド・ムービー」 (1977年) 下ネタ満載、あっぱれ!

1977年 アメリカ 90分
監督:ジョン・ランディス

オムニバスのお馬鹿映画。 ★★☆

 

22のエピソードを並べたオムニバス映画。
下ネタ満載で、くだらなくてどうしようもない断章(これ、決して貶しているのではない)が、とりとめもなくならべられている。
ここまでやられると、あっぱれ!と言いたい。

 

たとえば、「オイル不足」というタイトルでは、ある石油会社のCMという体裁で、若者たちのニキビから油を搾り取ってるよ、という内容。
「感じる映画」は、観客の背後に係員が付きそう映画館の話。その係員は映画に添った内容の行為を観客に行う。
水で濡れたわ、という映画の音声が聞こえれば(画面は映らない)、観客は頭から水をかけられる、といった具合。
ついには、刺し殺されそうになる映画の音声と共に観客は慌てて逃げ出していく(笑)。

 

この映画のもとは、3人の若者が倉庫を改造した劇場「ケンタッキー・フライド・シアター」でおこなった芝居。
その芝居が好評となり、ついに劇場を閉じて映画化に踏み切ったという。
当然、場所はケンタッキーではなく、フライド・ポテトとも無関係。
すべてが思いつきで適当。
このノリを楽しめば好いのだろう。嫌いじゃないよ。

 

中での超大作は、20分あまりのパロディ映画「燃えよ鉄拳」。
ブルース・リーならぬズロース・リーが主役で、カンフー・アクションは(意外にも)本格的なのだ。
しかし物語はギャグ満載で、最後にはズロース・リーは踵を打ち鳴らしてお下げ髪姿で故郷に戻る。
なんだ、こりゃ? どうしてオズの魔法使いになるんだ?(笑)

 

下ネタとしては・・・。
カトリック女子高生のトラブル」という架空の成人映画の予告編。
もう臆面もなくいくつもの見事な乳房が、この映画の雰囲気でいえば、立派なおっぱいがぶるんぶるん(嬉)。
「セックス・レコード」はセックスの手ほどきをするレコードの話で、それにあわせて次第に過激な行為に進んでいくカップル・・・。

 

「死者の権利を守る会」は、ミイラ化した息子をいつまでも可愛がり、一緒に野球観戦に行ったりする話。
客席にミイラが座っていたりして、ものすごくシュールな絵柄となっている。
タワーリング・インフェルノ」のパロディである映画「ザッツ・アーマゲドン」の予告編では、なんと10秒間だけドナルド・サザーランドが出てきて、デコレーション・ケーキに顔を突っ込んでいた(親切に俳優名が表示されていた)。

 

ね、すごいでしょ、面白そうでしょ。
クレオパトラシュワルツ」なんて、シュワルツネガーばりの筋肉美女が暴れまくる映画の予告編。

 

ばかばかしいものも沢山ある。
「モーニング・ショー」では、スタジオからの呼び出しに気がつかない現地レポーターは鼻くそをほじりまくっているし、ペット紹介コーナーに登場したゴリラは大暴れをしてセットを壊しまくる。

 

ま、好き嫌いは別れる映画。
はじめから、こんな映画だよ、馬鹿馬鹿しい小ネタを楽しみましょ、という心構えが必要。
それがないと、怒り始める人がいるだろうな。