あきりんの映画生活

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「ミッション・マンガル」 (2019年) 火星探査機を打ち上げるぞ! 

2019年 インド 130分
監督:シャガン・シャクティ
出演:アクシャイ・クマール、 ビディヤ・バラン

インド発の実録もの。 ★★★☆

 

アジアで初めて火星探査機打ち上げを成功させたのはインドだった。
しかも1回目の打ち上げで成功させたのだ。知ってた?
この映画はそれを成し遂げたインド宇宙研究機関の実話。
もっとも、エンタメ用にかなり脚色はされているのだろうな。

 

月ロケットのミッションが失敗し、責任者のラケーシュ(アクシャイ・クマール)とタラ(ビディヤ・バラン)は左遷される。
火星探査プロジェクトという、誰もが本気にしない窓際族用の部署である。
しかし、二人はめげなかった。
こうなりゃ、本気で火星を目指そう! 火星探査機を打ち上げるぞ!

 

この映画は、こうして超ポジティブ思考の二人が突き進んだ物語。
横たわる困難にもくじけず、いつも明るく励まし合って、さあ、火星探査機を打ち上げるぞ!
観ていれば元気になる映画。

 

意気込みはいいのだけれども、でも肝心の人材も予算もない。
とりあえず集められたチームのメンバーは、経験の浅い4人の女性と、2人の男性。
その男性たるや、軟弱な童貞男と退職後の霊場巡りを楽しみにしている初老男とさえない。

 

しかし、女性陣は4人ともみんな超美人。さすがインド映画。
職場にこんな美人が一人でもいたら、同僚男性は嬉しいやら、仕事は手に付かないやら、になるだろうな。

 

さあ、ラケーシュのリーダーシップで、僅かな予算で打ち上げを成功させるぞ。
チームメンバーのそれぞれの人間性もきちんと描かれている。
彼と別れて住む家に困っているメンバー、運転免許がなかなか取れずに困っているメンバー、妊活をしていたら奇跡的に身重になったメンバー、などなど。
こんな風に描かれると登場人物への親近感も湧いて、ミッションを応援したくなるよねえ。

 

でも問題は山積み。
なに、火星まで飛ばせるロケットがない? それを作る予算がない?
そこでラケーシュが思いつく、・・・よし、失敗した月ロケットで火星を目指そう!
でも月用の小さなロケットでは火星まで飛ばすだけの燃料を詰めないよ。どうするんだい?
今度はタラが思いつく、そうだわ、地球の引力を利用しましょ!

 

嘘みたいな話だが、実際にこれで打ち上げたんだよなあ。
そして、ついに打ち上げの時が来る。
果たして探査機は火星の周回軌道に乗ることができるのか?

 

火星の後ろに探査機が隠れると地球への電波が途絶える。
探査機が無事に飛んでいるのかどうかはまったく判らなくなるのだ。
果たして、予定していた時間に探査機は火星の裏側から再びあらわれてくれるのか?
実話ベースだから、ミッションが成功したことは知った上で映画を観ているわけだが、やはりここはクライマックスだった。

 

それにしても、こんな奇想天外な計画ですべてが上手くいったなんて、まるで漫画のよう(笑)。
とにかくポジティブ思考の登場人物たちばかりなので、観ていて楽しい映画。
IT大国であるインドって、実力もすごいんだね。

 

不満を一つ。130分しかない作品なのに前半の早いときにインターミッションがあった。
このことから推測するに、本当は絶対にもっと長かったんだよな。
本当は歌とダンスがもっとあったんじゃないかい? 省略しやがったな!