2022年 日本 130分
監督:西谷弘
出演:福山雅治、 柴咲コウ、 北村一輝
ガリレオ・シリーズ第3弾。 ★★★
原作はもちろん東野圭吾のベストセラー小説。
おなじみ天才物理学者の湯川(福山雅治)が難事件を鮮やかに解決していくという、「ガリレオ」シリーズの劇場版第3作。
なにしろシリーズ1作目の「容疑者Xの献身」が好い出来だったから、鉄板ものとなっている。
今回の事件は・・・。
5年前から行方不明になっていた女子高生の佐織が、遺体となって発見された。
その容疑者の蓮沼は、以前にも少女殺害事件の容疑者となったことがあるような人物。
彼は今回も黙秘を貫いて証拠不十分で釈放されたのだ。
どうしてあんな奴が無罪になるんだ?
この蓮沼という男は本当に憎たらしい奴。
殺された佐織の両親が営む定食屋に平然とあらわれて、常連客たちが怒りをぶつけても、薄ら笑いを浮かべている。
俺は釈放されたんだぜ。俺には罪はないってことだぜ。
佐織の両親はもちろんのこと、周囲の善良な人たちも、蓮沼に対して激しい怒り、恨みを抱く。
そう、町中の人たちが蓮沼に敵意を抱いている。
そして町中が祭りでにぎわっている最中に、蓮沼は倉庫のようなところで不可解な死を遂げる。
誰が殺した? 犯人は?
たしかに蓮沼は天罰が当たって死んでしまえ、と観ている誰もが思うような人物。
殺されて当然な奴なのだが、しかし、そんな奴でも殺せば殺人犯人になってしまう。
誰が殺人犯になってしまうのかと、観ている者には心配事としてのしかかってくる。
佐織のことを悲しんでいた町の人たちはみんな好い人ばかり。
でも、その中に殺人犯はいる。その人は罪に問われる・・・。
研究のために町に滞在していた湯川は、捜査一課の内海(柴咲コウ)に頼まれて捜査に協力する。
湯川の友人である刑事・草薙(北村一輝)は、かつての事件で蓮沼を有罪にできなかったことを悔やんでいる。
福山雅治、柴咲コウは息の合ったコンビぶりを見せてくれるのだが、今作では北村一輝の存在感が光っていた。
くそっ、あんな蓮沼でも殺せば殺人犯になってしまうのか・・・。
善良な町の人の中から犯人を捜さなければならない刑事のしての使命感に悩むのだ。
それにしても、佐織ちゃんの遺体はどうして5年たった今、発見されたのだ?
あの事件と、今回の事件の本当のつながりは、何なのだ?
さすがに東野圭吾原作である。2つの事件を巧みに絡ませてくる。
映画としてもその面白さをよく出していた。
(最後にツッコミをひとつ)
終盤近くの謎解きの第1段あたり、佐織の頭部の陥没痕の形はパイプに当たったものではないよね。
あそこのミスリードはちょっと無理筋だったかな。