1980年 アメリカ 111分
監督:マイク・ホッジス
出演:サム・ジョーンズ、 ティモシー・ダルトン
ドB級SF映画。 ★★
アメフトのスター選手であるフラッシュ・ゴードン(サム・ジョーンズ)が、とある惑星を支配する悪い皇帝をやっつける、そういうお話。
評判は聞いていた、メチャクチャにB級の映画だと。
嫌いじゃないのだよ、そういう映画・・・。しかし、まさかこれほどの映画とは・・・!
1980年の映画である。
この年のSF映画としては「スターウォーズ 帝国の逆襲」(当時は2作目だった)や「スーパーマン」があった。すでにそれなりのSF映画は作られていたのだ。
それなのに、この映画の映像のちゃっちさはどうだ。
映画の大部分を占めるセットの手作り感は満載で、衣装も洗練さ0のキンキラ。製作費はかなりかけたということだったのだが・・・。
原作はアメリカン・コミックで、なんでも「スーパーマン」に並ぶ人気を誇っていたとか。
で、原作そのものは「スター・ウォーズ」の元ネタの一つで、ジョージ・ルーカスは「スター・ウォーズ」の前に「フラッシュ・ゴードン」の映画化を考えていたという、本当か?という話もある。
フラッシュ・ゴードンたちは地球を救うために悪のミン皇帝(マックスフォンシドー)の惑星に乗り込むのだが・・・。
映像もチープなら、物語ももうめちゃくちゃ。
思いついたままに作ったようなバカバカしさ満開。つじつま合わせなんかまったくなし。
惑星に着いた彼らは何も考えずにロケットから出る。
おいおい、酸素があることを確かめなくてよかったのかよ。
そして異星人たちはみんな英語をしゃべるぞ。英語はいつの間にか宇宙共通言語になっていたのだ。
ミン皇帝は麿赤児が演じていたのではないだろうなあ。似ているなあ。
そういえば、主役のサム・ジョーンズは藤岡弘を思わせる(笑)。
ミン皇帝の娘王女を演じたのはオルネラ・ムーティという役者さん。
まったく知らない女優さんだったが、ヒロイン役の女優さんよりよほど魅力的だった。
そんなことはともかく、 フラッシュたち、鳥人間のバルタン、パリン公(ティモシー・ダルトン)が結束してミン皇帝と戦うぞ。
ちゃちいセット画面の中で、荒唐無稽のアクションが展開するぞ。
お金を出して映画館で観たら、こりゃほとんどの人が怒り始めたのではないだろうか。
特筆すべきは主題歌。なんとクイーンである!
”フラッッツシュ! ああ~!” というリフレインが印象的なこの曲、You tubeで確認すると、ちゃんとフレディが歌っていた。
ある意味、すごいな。
そして、ラストにあらわれる文字は、「ジ・エンド?」
えっ、「?」って・・・まさか、続きを作るつもりだったのか!