あきりんの映画生活

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「RRR」 (2022年) 見よ、この肉体! 見よ、このアクション!

2022年 インド 179分 
監督:S・S・ラージャマウリ
出演:N・T・ラーマ・ラオ・Jr.、 ラーム・チャラン

アクション!男物語。 ★★★☆

 

「バーフバリ」シリーズのS・S・ラージャマウリ監督が撮ったアクション・エンタメ映画。
植民地支配をしていたイギリスを徹底的に悪者にして、2人の男の友情を描いている。
これは観ておかなくては!

 

舞台は1920年代のインド。
イギリスの植民地時代で、イギリス人は自分たちのためにやりたい放題、インド人の命など何とも思っていないような傍若無人ぶり。
誇張されているとはいえ、これは酷いなあ。この映画、イギリスでも公開されたのだろうか?

 

主人公のひとりは、イギリス政府のインド人警察官であるラーマ。
超人的な身体能力の持ち主で、狙いをつけた敵をとことん追い詰める。不可能と思われた任務もこなしてしまう。
出世することが目的なのか、その身体能力でイギリス政府に忠誠を誓い、反政府運動をするインド人を追い詰める。
同じインド人なのにねえ。

 

もうひとりの主人公は、イギリス政府に反抗するビーム。
彼は、ある村からイギリス軍に掠われた幼い少女を取り返しに首都へやって来たのだ。
やはり身体能力が尋常ではないビームもまた、目的のためには己のすべてを賭けるという強い志の持ち主なのだ。
こちらは母国インドの人々のため。

 

ある事件をきっかけに、二人は互いの素性を明かさぬままに、無二の親友となっていく。
二人は対比するように描かれていて、疾走する場面では必ず、ビームがバイク、ラーマは馬に乗っている。
そしてアクション場面では、ビームは水のイメージ、ラーマは炎のイメージなのだ(逆だった?)

 

しかし、立場が相対するこの二人は、今は知らないだけで、やがては敵同士となる相対する運命にあるわけだ。
ビームは反乱仲間と共に行動を起こそうと準備をしていく、少女を取り返すぞ。
一方のラーマ。反乱分子が首都に潜入してきているとの情報を得て、その逮捕に尽力する。
さあ、二人が戦いの場で出会ったら、どうなるのだ?

 

映画のキャッチコピーは、「友情か、使命か」。
そしてタイトルの「RRR」は、「Rise(蜂起)」「Roar(咆哮)」「Revolt(反乱)」の頭文字に由来するとのこと。
でも、もうちょっと気の効いたタイトルにできなかったものだろうか。

 

インド映画独特の濃い感じのアクションがてんこ盛り。
ただしお断りなのだが、この映画、インド映画にお約束の美女は登場しない。あれぇ。
なので群舞はあるのだが、男ばっかりの色気なしの勇壮なダンスだけだった。あれぇ。

 

(以下、物語の後半のネタバレ)

 

反乱分子は圧倒的な武力のイギリス政府軍に負けてしまう。
だいたいが反乱分子側には満足に銃も弾薬もないのだ。これを何とかしなければ、反乱なぞ成功するはずがないのだった(と、これは物語の布石)。

 

そして捕らえられたビームを、イギリス政府の命令でラーマが拷問にかける場面となる。
これは、気の弱い私などは目を背けたくなるほどに激しく惨たらしいものだった。
おいおい、こんなことになってしまって、この後どうなるのだ?

 

実は、ラーマには隠された秘密があったのだ。
で、二人は・・・。

 

まあ、濃い内容の、退屈する暇もないほどの娯楽超大作である。
さすが、「バーフバリ!」を撮った監督だ。大満足のインド映画だった。

 

(老婆心ながら)
しかし、なにしろ3時間という長尺である。途中で、”インターミッション”と表示されたので、5分間休憩でも入るのかと思ったら、すぐに続きが始まった。
ということで、トイレは必ず済ませてから鑑賞をはじめましょう。