あきりんの映画生活

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「デューン砂の惑星 Part2」 (2024年) 見事なSF映像世界

2024年 166分 アメリカ 
監督:ドゥニ・ヴィルヌーブ
出演:ティモシー・シャラメ、 ゼンデイヤ、 レベッカ・ファーガソン、 ハビエル・バルデム

SF大作第2章。 ★★★★

 

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作を初めて観たのは「灼熱の魂」だった。
想像を完全に上回ったどろどろとした人間ドラマに驚嘆し、すっかりやられてしまった。
それ以来の注目監督だったのだが、その後の映画は私が期待していたのとはまったく異なる方向へ向かったものだった。
特に「メッセージ」以後のSFものでは、あれ、こんな路線に行くんだ?と思ったものだった。

 

しかし本作は素晴らしかった。
ブレードランナー2049」で築いたSF映画路線を、本作でほぼ完璧なものにしたのではないだろうか。

 

F・ハーバートの原作小説は長い(私も途中で挫折した 苦笑)。
その大河小説の映画化なので、前作のPart1ではどうしても物語世界の説明にある程度の時間を割いていた。
本作はPart1で示されていたそれらを引き継いだところから始まるので完全に物語にのめり込める (本作を楽しむためにはPart1の事前鑑賞は絶対に必要ですよ!)。

 

スパイスを算出する砂の惑星アラキス、そのスパイスの発掘権をめぐる貴族の争い、砂漠に生息する巨大生物サンドワーム、アラキスの先住民族フレメン・・・。
さらにベネ・ゲセリットという(超能力宗教的な?)謎の組織・・・。
さあ、どう展開するんだ?

 

前作で生き延びたポール(ティモシー・シャラメ)と母親ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)。
フレメンからはじめは拒絶されていた二人だったが、部族長のスティルガー(ハビエル・バルデム)が受け入れてくれる。
彼らこそが我々を救ってくれる言い伝えの救世主だっ!

 

ポールとチャニ(ゼンデイヤ)の恋心、アトレイデス家とハルコンネン家の覇権争い。
クライマックスの敵役フェイド=ラウサとの一騎打ちも迫力があった。

 

本作の魅力は、雄大な物語もさることながら、その映像美にもあった。
どこまでもゆるやかにうねりがつづく砂漠。そこからあらわれるサンドワーム。そのサンドワームに乗り進撃するポールたち。
オーソドックスな展開ながら、わくわくするではないか。
こういった物語をきちんと見せるのが監督の力量というものだよ。

 

レア・セドゥが出ているなと嬉しく思ったのだが、あれ、これだけ? 
いくらなんでも彼女の無駄使いじゃね?
なに、アニヤ・テイラー=ジョイも出ていたって? どこにいた? 気がつかなかったぞ。

 

まだはっきりとは告知されていないようだが、これ、Part3、あるよねえ。
期待して待っているぞ。