2009年 インド 139分
監督:S.S.ラージャマウリ
出演:ラーム・チャラン、 カージャル・アガルワル
インド製エンタメ映画。 ★★★
「バーフバリ」で熱狂させてくれたS.S.ラージャマウリ監督の2009年の作品。
今回も「バーフバリ」を思わせる古代インドを舞台に、二人の男女の恋と闘いが描かれる。
目新しいのは、古代から現代に生まれ変わった主人公たちも登場してくるところ。
まずは1600年ごろのウダイガル王国。
相思相愛の近衛軍兵士バイラヴァ(ラーム・チャラン)と、姫ミトラ(カージャル・アガルワル)。しかし、冒頭で二人は手を取り合うように断崖絶壁から落ちていく。
権力と横恋慕を押し通そうとした悪司令官によって殺されてしまったのだ。
あれぇ。
舞台は400年後の現代インドに移る。
軽~い感じの若者ハルシャ(もちろんラーム・チャランの二役)は、ある日、手が触れた女性に運命の出会いを感じる。
その女性こそはミトラ姫の生まれ変わりのインドゥ(こちらもカージャル・アガルワルの二役)だった。
実はこのあたりは大変にコミカル。
ハルシャは目の前にいるインドゥが運命の女性だはと気づかずに、右往左往する。
(しかし、本当に恋した相手なら、手を触れなくても顔を見ただけで気づけよ、と言いたくなるのだが・・・ 苦笑)
インドにでは”輪廻”の思想が日本以上にあるのだろう。
映画にもその輪廻、主人公が生まれ変わってあらわれるというのはときおり見かける設定。
有名なところでは、あの神がかり的美女ディピカー・パードゥコーンが出ていた「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」もそうだった。
この映画でも、現代でも二人の恋路の邪魔をする悪役が登場する。
そう、前世でも二人の邪魔をした悪司令官も生まれ変わって、インドゥの従兄弟になっていたのだ。
なんということだ(笑)。
インドゥに横恋慕している彼は、なんとマフィアのボスでもあり、金と暴力で二人の仲を引き裂こうとする。
おう、おう、インド映画はこうでなくてはね。とても判りやすい構図だ。
アクション・シーンもふんだんにある。
ミッション・インポッシブル風のヘリコプターぶら下がりもするし、大爆発シーンもある。
しかし極めつけはバイラヴァの100人切り。
断崖絶壁のような場所での大乱闘、そして冒頭の悲劇の場面につながっていくのだ。
もちろん歌と踊りもお約束通り。
あの映画で「バーフバリっ!」と思わず叫びそうになった人なら、(あれほどの超大作ではないけれども)、必ずや楽しめる映画です。
エンドロールでは出演者が順番に踊って見せてくれますよ。楽しいっ!