2016年 インド 119分
監督:パラム・ギル
出演:ニハリカー・ラーイザーダー
美女アクションもの。 ★☆
インド・エンタメ映画の王道というべき美女とアクションを組み合わせた映画。
それなのに、このダメダメぶりはどうしたことだ。
そりゃ映画大国のインドだから、駄作もいっぱいあるのだろう。配給会社の人はそこをちゃんと見極めて日本へ持ち込んで欲しいなあ。
ちなみに劇場未公開作品。
裕福な家のお嬢様のサーヴィトリ(ニハリカー・ラーイザーダー)は、幼少期に悪漢に襲われそうになったことから、厳しい鍛錬で武術を習得する。
これでもうどんな悪い男だって怖いことないわ。
そんな彼女はラスベガスでの事業に成功しているサティヤ(ラジャト・バルメーチャー)と恋に落ちる。
ヒロインはもちろん美人なのだけれども、インド映画の中では普通の美人といったところ。
お相手の男はどこかもっさりしていて、絶世の美男子からはほど遠い。
う~ん、このカップルかぁ。
親の反対を押し切って駆け落ち婚をして二人はラスベガスへ。
しかし、この結婚を占った占星術師は「もし二人が結婚すると夫になったサティヤは死ぬ」と予言する。
その言葉通り、サティヤは次々に事故に遭って死にかける。
サーヴィトリは、自分の前に現れた死に神に(死に神が普通の背広姿であらわれるよ)、夫を死なせないでくれと懇願する。
なぜか死に神は美女の頼みに弱くて、じゃあちょっとだけだぞ、と何回も死ぬところを見逃してくれる。
なんだ、これ?
もちろん現実世界でも夫のラスベガス成功を横取りしようとする悪役も登場する。
夫をかばって、そんな悪役と戦うヒロイン。
武術の鍛錬をしてきたのはだてじゃないわよ。
しかし、そのアクション・シーンがなんとも情けない出来。
だいたいが、ヒロイン役の女優さんが身体を鍛えて撮影に臨んだとはとても思えない。腕にも脚にも筋肉がない!
それに身体の動きがまったくなっていない。学芸会レベルのアクションをカット割りとスローモーションでごまかしている代物。
おまけに途中で挿入されるダンス・シーンもしょぼい。
なんや、好いところがひとつもないやないか・・・。はい、その通りです。
ラクシュミーってなんだろうと思っていたら、この映画はインドの聖典にある物語からとっているとのこと。
そしてポスターにあるような、日本刀で敵をぶった切る!なんて場面はありませんっ!
ツッコミどころをさがすのが好きな人向け。
まあ、捜さなくてもツッコミどころだらけです。
ああ、そうそう、最後に死ぬのは夫ではなくてヒロインです。なんや、それ?