2020年 イギリス 94分
監督:ブレンダ・チャップマン
出演:アンジェリーナ・ジョリー、 デビッド・オイェロウォ
童話素材のファンタジー。 ★☆
一時期、童話に材を求めた映画はかなり作られた。(今も?)
赤頭巾ちゃん、眠り姫、シンデレラ、白雪姫・・・。作り手の想像力を刺激するのだろうか。
しかし残念なことに、ほとんどの作品で原作の童話をこえる映画にはなってはいなかった。
単に原作のパロディだったり、変形に終わっていた。残念。
この映画では、不思議の国のアリスとピーター・パンを合体させている。
童話の超有名人二人がもし兄妹なら、という発想はなるほど、そうきたか!と思わせる。
ちょっと期待させるところを狙っているなあ。
でも、これまでの童話題材作品があまり芳しくなかったので、この映画もそれほどではないのでは・・・、と思っていた。
それなのになぜこの映画を観たかといわれれば、そりゃ、アンジェリーナ・ジョリーがでていたから。ただそれだけ。
で、結論から言うと、まったく面白くなかった(涙)。
8歳のアリスは、10歳の兄のピーター、そして12歳のもう一人の兄と一緒に野山で遊ぶ日々を送っていた。
楽しい日々。
しかし上の兄が亡くなってしまい、悲嘆に暮れる一家。
お父さんは(デビッド・オイェロウォ)賭け事に逃げるし、お母さん(アンジェリーナ・ジョリー)はお酒に逃げる。駄目な両親だな。
物語は、なんとか不思議の国のアリスとピーター・パンを絡ませようとしている。
お節介で居丈高なおばさんは、赤の女王のパロディ。
アンジー扮するお母さんは白の女王様。
時間を気にする兎が出てきたり、アリスはお茶会をしてみたりと、頑張っているのだが、どれもとってつけた感が否めない。
ティンカー・ベルも登場するのだが、あれもちょっと無理筋だったのではないかい。
ところでこの映画鑑賞の目的であるアンジーだが、ひとときの激やせぶりからは好くなっているようで、美しかった。
まあ、それだけは嬉しいことだったのだが、映画の好いところがそこだけというのはなあ・・・。
映画の冒頭と最後は、母親になったアリスが子ども達におはなしをする場面。
なんだ、アリスはまったく普通の人ではないか。
映画にするからには、原作にインスパイアされたところから始まる世界が広がって欲しかった。
残念な映画だった。世間の評価はどうなのだろうか?