2023年 アメリカ 125分
監督:ペイトン・リード
出演ポール・ラッド、 エバンジェリー・リリー、 ミシェル・ファイファー、
マイケル・ダグラス、 ジョナサン・メジャース
シリーズ第3作。 ★★☆
アントマン・シリーズの1作目のことを知ったときは、そんな小さなヒーローの活躍が面白いのだろうかと訝しかった。
しかし観てみると、自在に小さく縮むという特性を巧みに利用していて、大変によく出来ていた。
おまけに、一瞬で相手から見えなくなるぐらいに小さくなることによるコミカルな面も備えていた。
そんなシリーズだったが、次第に極小世界そのものの戦いものへと変わってきてしまった。
今作も量子世界の中へ出かけていってのアクションもの。
しかし周りのものすべてが小さいのであれば、その世界の見かけは通常の大きさの世界と変わらないのではないかい?
通常の大きさの世界と対比された蟻の世界の面白さが失われるのではないかい?
今回の敵は、あのサノスをも超越するという謎の男カーン(ジョナサン・メジャース)。
量子の世界で、このところいろいろな映画であらわれる家族愛も取り入れて、みんなで戦う。
お気に入りはミシェル・ファイファー。
かなりのお歳になっているはずだが、魔女のような凄みのある美しさになっている。すごいね。
アクション場面の映像は素晴らしい。量子の世界でもう何でもありの画像世界になっている。
こういった場面のすごさに、確かにはじめのころは、うぉー!と興奮していた。
だが、次第に麻痺してきてしまった。人間の慣れの感性は怖ろしい。
やみくもにアクションを派手にするだけでは限界が来てしまいそう。
やはり、人の気持ちに訴える何かが付け加わっていないとね。
それにもう一つ。最近のMCUものでは、アベンジャーズを作ったものだから、各シリーズの関連がとても強くなった。
それだけ複雑な世界を作り上げているのだが、逆に言えば、他のシリーズのいろいろなものを観ていないとその作品の面白さが判らない、ということにもなってくる。
これ、どうなんだろ。
ということで、観ている間は楽しめるのだが、それだけに終わってしまったような・・・(汗)。
最近のMCUでは、映画のはじめにエンドタイトル後のおまけ映像があることを知らせてくれる。
で、今回も誰も席を立っていませんでした。