2020年 インド 145分
監督:アフメド・カーン
出演:タイガー・シュロフ、 シュラッダー・カプール
インド製アクション満載映画。 ★★★
超強いロニー(タイガー・シュロフ)は、父が亡くなる時に心優しい兄を助けてやってくれと頼まれる。
よし、何があってもどんなときでも俺が兄さんを守ってやるよ、約束するよ。
それからの日々、兄がピンチに陥るとロニーは駆けつけて救ってきたのだ。
情けない兄が「ロニィーッ!」と叫ぶと、主人公はどこからともなく颯爽と駆けつける。
漫画的なこの展開が愉快。好いねえ。
このダメ兄さん、まあ言ってみれば、困ると「ドラえも~んっ!」と叫ぶダメのび太みたいなのだ(笑)。
頼りない兄を守ると誓った超強で超ブラコンな主人公が大暴れするコメディアクションなのだ。
前半はコメディタッチ。
情けない兄なのだが父のあとを継いで警察官になっている。
自分は警察官になんか向いていないよ。いや、心配するな、俺がついている。
ロニーはことある事に駆けつけて兄を助けるものだから、兄はどんどん手柄を立てたようになってしまって、どんどん出世していく。兄さん、好かったね。
そして中盤のある日、仕事でシリアを訪れた兄はテロリストに誘拐されてしまう。
おのれ、兄さんに何かあったら許さんぞ! 怒りに燃えるロニーも現地へ向かう。
しかしそこには大量武装したテロリスト軍団が待ち構えていたのだ。
もうここからはアクション満載だよ。
主役はインド・アクション映画ではもうお馴染みのタイガー・シュロフ。
もうこの筋肉モリモリの身体を見てくれ。体つきだけでもタイマンでは誰にも負けそうにない。その上にキレッキレッのアクションをこなすのだから、そりゃ無双でしょ。
タイガー・シュロフのアクションはもう折り紙付き。
長い手足を縦横に使って殴るわ、蹴るわ、跳ぶわ。
兄のために殴られている場面でも少しも弱りはしないぞ。
インド映画なので、もちろん恋物語もダンス場面もある。
ヒロインは「きっと、またあえる」にも出ていたシュラッダー・カプール。
この人はもちろん美女なのだけれども、ややコメディっぽい雰囲気ももっており、どこか親しみやすさを感じさせる。
クライマックスは手榴弾にはじまり、ヘリコプターに戦車と全部やっつけてしまう。
そんな馬鹿な!なんてツッコみ無用。
もはやドラえもんならぬランボーなのだよ。
何も考える必要なし。
ただただ、あれよあれよとくり広がられる展開を楽しむ映画。
シリーズものの第3作ということなのだが(原題は、意味は分からないのだが「Baaghi 3」)、そんなことはまったく関係なしに楽しめます。
インド映画、万歳!