1990年 アメリカ 124分
監督:レニー・ハーリン
出演:ブルース・ウィリス
シリーズ第2弾。 ★★★☆
第1作であれだけの傑作を作ってしまうと、シリーズ物の第2作を作るのは大変である。
で、ほとんどの場合で転けてしまうのだが、今作はよく健闘していた。
設定にも変化をつけて、上手くこなしていた。
世界一不運な刑事のマクレーン(ブルース・ウィリス)は、クリスマスにやってくる奥さんのホリーを迎えにダレス飛行場へ。
すると、ここで不審な行動をとる男たちを発見。
またまた首を突っ込んだマクレーンは、いきなり荷物預かり場での必死の戦いとなる。
今回の敵は、この空港へ護送されてくる国際的な麻薬王を奪還しようとする元軍人一味。
もうバリバリの戦闘集団。それに知能犯。
なにしろ管制塔のITをのっとってしまう、上空に飛んできている飛行機をすべて自在に操ってしまう。
こりゃ並のことでは太刀打ちできないぞ。
今回は、愛しの愛妻ホリーはその上空で旋回している飛行機に乗っているわけだ。
早く事件を解決しないとホリーの乗っている飛行機は燃料切れで墜落してしまうぞ。
なんとかしなけりゃ!
前作は閉ざされた高層ビル内でのアクションだったが、今作ではマクレーンは飛行場の中を走り、広い滑走路を走り回る。
それに近くの古い教会跡へ出かけたり、雪上でのモービルの追跡劇まである。
行動範囲をぐんと広げている。
視点を変えたところは成功していたのではないだろうか。
前作でほっこり役だったパウエル巡査はちょっとだけ登場。
代わりに今回は古参の空港管理人が協力してくれたりする。
ウザイ奴もやっぱり登場する。
まずは空港の警備主任。権力を嵩にきてマクレーンの忠告に耳を貸そうとしない。
お前、役に立たなくてもいいから、邪魔をするなよな。
それにホリーが飛行機で乗り合わせた自信過剰で独りよがりな記者。
かつてホリーと彼とは因縁があったわけで、彼には辟易していたキャビンアテンダントがホリーに尋ねる、
それで彼とはどうなったの? 歯をへし折ってやったわ。すると、CAは(嬉しそうに)、シャンパンはいかが?
観ている者の頬も思わずゆるむという、好いやりとりだった。
非情な敵が誤った着陸誘導をわざとおこなって飛行機を墜落させたりと、見せ場も派手。
うすうす怪しいなと思っていた者たちの裏切りもあったりして、今作も次から次へと、充分に楽しめる。
クライマックスでは、マクレーンはヘリコプターから滑走路を加速中の飛行機の翼へダイブする。
おお、イーサン・ハント顔負けのアクションまでこなしていたではないか。
ガソリンの帯を伝って炎が飛行機を追いかけ、離陸した飛行機が大爆発する場面は圧巻だった。
よくやった、ジョン・マクレーン。これでまた有名になってしまったな(笑)。
最後、救出されたホリーが言う、「どうして私たちばかり、こんな不運な目に遭うのかしら?」
それはね、世界一不運な刑事の奥さんだからだよ。